スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

More west coast jazz

モア・ウェスト・コースト・ジャズ

1曲目の「Willow Weep for Me」からぐっと引き込まれる。あの曲が名バラードになっている。こんな風に演奏したゲッツは当然すごいけど、これを1曲目に配置したノーマン・グランツはすごい。

続く「Crazy Rhythm」はまさにイマジネーションの泉というかの演奏。ラストの「Tangerine」もゴキゲンに展開する。アルバム全5曲、全編上質のゲッツのソロが楽しめる。

この頃のボブ・ブルックマイヤーとの録音は、基本的にどれも当たりで、内容がすばらしい。ゲッツのとのからみ方も出しゃばり過ぎず、主役を立てている。あくまでもゲッツが主役。

 

ところでファンの間では有名だけど、このアルバムは「West coast jazz」よりも古い録音なんですよね。「More」というわりには共通点もないし。

 

モア・ウェスト・コースト・ジャズ

モア・ウェスト・コースト・ジャズ

 

Complete Savoy Recordings

Complete Savoy Recordings

1945,年、1946年そして1949年の録音が収録されている。「Teenage Stan」の2枚で聴ける曲も多いけど、こちらは別テイクがたっぷり。

 

冒頭「opus de bop」を聴いた瞬間、誰もが「誰だ、お前?」と思う。それほど後年のゲッツらしくない。それもそのはず、この頃のマウスピースはオットーリンクのメタル。ジャケットのイラストのもとになった写真(他のCDのジャケットにも使用されてるけど)のアップが内側に拡大して掲載されている。まあ、ゲッツらしくないのは事実だけど、10代なのにとにかく上手。

「And the angels swing」(そして天使はスイングする)というロマンティックな題名の曲が目につくけど、マイナーのどうってことない、どっちかというと暗い駄曲です。「The Benny Goodman story」にも「And The Angels Sing」という曲が入っていたよね。

 1949年の録音はすでにゲッツの音色に。「slow」はそんなに遅くない曲。続く「fast」はイントロが3拍のフレーズで始まるから一瞬「遅い曲じゃん!」と思いきや、すぐにドラムがアップテンポを刻み始めます。

 

Complete Savoy Recordings

Complete Savoy Recordings

 

Early Stan

 Early Stan [12 inch Analog]

テリー・ギブスのセッションとジミー・レイニーのセッションをゲッツでまとめたもの。レイニーの方は、当初「スヴェン・クールソン」でクレジットされていたはず。

 

レイニーは実はけっこうメカニカルな作風で、1曲目「Motion」など原曲の「You step out of a dream」の雰囲気をがらっと変えた作曲とプレイ。この人、リーダーセッションだと調子が出るんですよね。レイニーがリーダーのセッション4曲では、ゲッツはかなり安定したプレイをしていて、名盤とされる「Stan Gtez Quartets」なんかより断然いい。それもそのはず、こちらの録音は1953年。CDにはちゃんとそう記載されているけど、ディスコグラフィーの中にはこのアルバムすべて1949年録音とされているものもあるので注意。

レッド・ミッチェルのソロもフィーチャーされているのがうれしい。「Signal」なんて完全にゲッツのリーダーセッション状態、フランク・イソラもこんなに軽快な叩き方ができるのか、と目から鱗です。この4曲はゲッツの全録音の中でもかなりすばらしいものだと思います。

 

それに対してギブスの方は、完全に「& his men」状態でソロが短い。ショーティ・ロジャースと同扱いとは・・・でもしっかり個性が確立している時期なので、その短いソロでもじゅうぶん聴きごたえがある。

Early Stan

Early Stan