スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

80年代

「ジャズ・クラブ黄金時代」小川隆夫

評論家の小川隆夫氏が1981年から1983年にアメリカ留学していた際の日記を書籍化したもの。音楽関係のみの抜粋なのに600ページ以上の膨大な量です。1日2回のはしごも含めてとんでもない数のライブを聴きに行っていて(726日間の滞在で614回、1.2日に1回ライブ…

Chicago 1980

1980年8月31日のライブ録音、これもYouTubeに音源が上がっています。チャック・ローブ、ミッチェル・フォアマン、ブライアン・ブロンバーグというメンバーは今考えると豪華。 チャック・ローブ参加前のレパートリーと参加してから後半のレパートリーを演奏し…

Umbira Jazz 1987

「Megadisc」というところのCD-R盤。イタリアでのライブですが、これのほかにはないんじゃないのかな。なんとあの名盤「Anniversary」「Serenity」の12日後の録音。どおりで内容がいいはずだ。ほんの、ほんの少しだけ、いや単語1つの話なんだけど、イタリア…

Stuttgart 1989

「Megadisc」というところのCD-R盤。1989年7月20日のライブで、裏面にはベーシストが「Unknown」とあるけど1989年7月14日の「North Sea Jazz Festival 1989」と7月27日の「Soul Eyes」がどちらも森泰人なので、これもそうでしょう。記載されている曲タイトル…

Aurex Jazz Festival '81 Live Special

オーレックス・ジャズ・フェスティバルのジャムセッションで、1981年9月6日の録音。日本公演、横浜スタジアムでの演奏。1曲「Woody'n You」のみゲッツ参加曲。「Aurex Jazz Festival 1981 All Star Jam Session」と同じフェス、ただしそちらは9月3日ですね…

North Sea Jazz Festival 1989

JazztimeのCD-R盤ですが、はい、毎度のごとく良い内容です。2枚組で名演がぎっしり。ジャケットは「Yours And Mine」の流用ですが、内容に免じて気にしないでいただきたいです。ベースが森泰人というとコンコード盤「Soul Eyes」を思い出しますが、はい、メ…

Tribute To Zoot Sims

JazztimeのCD-R盤ですが、またまた内容がかなり良いです。ただ、知らない曲が多い・・・1トラック目(1曲目としましょう)のアナウンスに続いて、「Jeepers Creepers」のメロディが引用されるようなきれいな曲は、曲名不明。それに続く曲はゲッツの晩年の…

Let There Be Love/Dee Bell、Eddie Duran、Stan Getz

これはリーダーこそディー・ベルということになっていますが(それとも3者名義?)、はっきり言うと、ベルの歌はイマイチ。これはゲッツの歌伴を聴かせるための、ゲッツのためのアルバムではないでしょうか。とはいえ、ゲッツ不参加曲も3曲ありますが。 ジ…

Aurex Jazz Festival 1981 All Star Jam Session

1981年、オーレックスジャズフェスティバルでのライブ録音。全9曲のうち、ゲッツは「The Girl From Ipanema」と「Bag's Groove」に参加。しかし、嫌気がさしていたイパネマを演奏するなんて、やっぱり1981年以降のゲッツは心を入れ替えているんだなあと思い…

Midnight Sun /Herb Alpert

ゲッツとは大親友だったというハーブ・アルパート。日本では「ハープ・アルバート」と名前を微妙に間違われることが多い。ハーブ・アルパートとゲッツは長く親友だったようですね。A&Mの創始者でもある彼は、ゲッツのA&Aレコーディング「Apasionado」のプロ…

Timeless /Diane Schuur

ゲッツは1979年のモンタレー・ジャズフェスティバルで初めてダイアン・シューアを聴いて圧倒され、その場で支援していくことを申し出たそうです。 さて、そのシューアの歌伴としてゲッツは3枚のアルバムに参加してます。死後のオーバーダブのものを入れれば4…

Quintessence, Vol. 2 /Stan Getz Quartet With Chet Baker

「Vol.1」と違い、チェット・ベイカーのボーカルが入っていないのが何よりうれしいw 楽曲は、ゲッツとしては30年以上ぶりの「Conception」や、おそらく唯一の録音「It's You Or No One」など(と当初は思っていたら発掘音源が出てきて違うことがわかりまし…

Quintessence, Vol. 1 /Stan Getz Quartet With Chet Baker

冒頭のアナウンスのあと、ゲッツによる「I'm Old Fashoned」が強烈にカッコいい。ルバートでピアノと一緒に進み、AABAの最後のAでフレーズを繰り返すところなんか最高(ん、この曲はABCAときうべき?)。しかし、そのあとチェット・ベイカーの歌が入…

Swing Street /Barry Manilow

バリー・マニロウのアルバムで「Summertime」に参加。なんとバリーとダイアン・シューアとのデュエットで、そこにゲッツがからむ。前奏からゲッツがむせび泣き、一番手のダイアンからゲッツがずっとからんでいて、まるでゲッツが主役のよう。バックにいるけ…

Live In Paris

パリでのライブはたくさんあるので、内容をしっかり見ないと同じ録音を買ってしまうことになるので注意が必要。 1982年のライブ(日付は不明)で、メンバーも選曲も「またいつものやつね」と思いがちだけど、あなどっていると痛い目にあう。非常に良質のライ…

Voyage

ひところ入手困難となって幻の名盤扱いされたアルバム。レーベル自体がマイナーだったしね。確かに内容は抜群で、マストアイテムの1つでしょう。なんとこのアルバム、「ゲッツが初めて最後まで素面で作った最初のレコード」なんだとか。かなり疲れたようで、…

Homage To Charlie Parker

ゲッツのほか、ジャッキー・マクリーンやフィル・ウッズ、ミルト・ジャクソンなど錚々たるメンバーによる1989年の録音。ゲッツは4曲参加。 冒頭の「Birks Works」は「Steeplechase」の間違い。マクリーンは衰えた感じがあるけどウッズは年を重ねるごとにつ…

Stan Getz, J.J. Johnson Quintet Live In Chicago 1988

あのオペラハウスの約30年後の再開セッション。ジャケット写真が若いな~まるでリード・マイルスの失敗作のようなジャケットも、あえて発掘ものでなくオリジナルアルバムっぽくて良い。 選曲はオペラハウス盤といくつかかぶっている。あちらを知っているファ…

Poetry /Stan Getz & Albert Dailey

1983年、ゲッツとアルバート・デイリーのデュオ。デイリーと言えば1970年代中盤くらいまでゲッツのレギュラーカルテットのメンバーだったわけで、なぜいまになってデイリーが、と思いますよね。このアルバム録音の頃のメンバー、ジム・マクニーリーが他のバ…

The Stockholm Concerts /Stan Getz & Chet Baker

チェット・ベイカーとの北欧ツアーで、「Quintessence」の前日の録音。こちらはスウェーデン、あちらはノルウェーのライブ。ついでにいうと、こちらはCD3枚組、あちらは別売りで2枚というボリューム。 CD3枚組だけど、内容は2月18日の2回のライブをおさ…

Empty Shells

おそらくゲッツの音源でもっとも海賊盤が多いのが、このライブ音源。ゲッツのファンは曲名を見ればすぐにピンとくる。ちなみに2番目に多いのがワルシャワの録音の5曲ね。 チャック・ローブを入れてフュージョン色を強めているんだけど、ローブのソロはフレ…

Blue Skies

この頃のゲッツのアルバム、この「Blue Skies」のほか「Spring Is Here」「The Dolphin」「Pure Getz」を聴いていると、スローやバラードの選曲が目立つ。特にこのアルバムは6曲中5曲がスロー系。 冒頭「Spring Is Here」がタイトルの印象とは違って暗い曲…

Carryin On /Michele Hendricks

「Old Devil Moon」と「Prelude To A Kiss」の2曲にゲッツが参加している。それがどちらも素晴らしい。「Old Devil Moon」はイントロ含め曲の最初からどんどん歌にからみ、ソロではストックフレーズを交えながら盛り上げる。よくラテン風で演奏されるけど、…

Apasionado

このアルバムを「いまさらゲッツがまたフュージョンか」といった人がいたけど、本質を見ていないと思う。ゲッツのフュージョンというのはまさに単なる フュージョンではなく「ゲッツのフュージョン」というジャンル、スタイル。一般的な高音域で泣き叫ぶフュ…

Soul Eyes

つぶれた写真のトホホさにつられてはいけない。大名盤である。1989年の6月29日ライブと7月27日ライブを収録。 聴き飽きているはずの「Voyage」「Blood Count」もやはり何度聴いてもすばらしい。単なるスローブルースなのにどうして盛り上がるのかわからない…

Spring Is Here

「The Dolphin」と同時期のライブで、姉妹作と言えます。「The Dolphin」はリアルタイムで発表されたけど、こっちはゲッツの死後の発表作。演奏内容は当然良すぎるんだけど、選曲がバラード中心になっているのはいかにもアウトテイク寄せ集めアルバムか。そ…

Live At Newport 1966 / Hollywood Bowl 1986 Woody Herman

ウディ・ハーマン楽団の1966年と1986年のライブを収録したもの。この頃は往年の鋭さもなく、ゲストと新人アレンジャーでなんとか客を集めていたのでしょう。 1966年のコンサートの方は2曲。お約束の「Four Brothers」と「Early Autumn」です。いつもこの2曲…

The Dolphin

私が好きなゲッツのアルバムではベスト3に入ります。 「ゲッツがそれまでのヒット狙いをやめて、原点回帰したアルバム」といわれていて、実際そのとおりだと思う(このあともポップなフュージョンを数枚録音しているけど)。 1曲目の「The Dolphin」の美し…

1100 Bel Air Place /Julio Iglesias

まさかフリオ・イグレシアスのアルバムに参加しているとは驚きました。「世界の恋人」のバックで。 ゲッツは「When I fall in love」に参加。ソロに関してはいうことなし。ただ、このテイク、バックの関係でそう聴こえてしまうのか、わざとそういうアレンジ…

Schuur Thing /Diane Schuur

ゲッツが応援していたというダイアン・シューア。このアルバムでは2曲に参加。まずは「It Don't Mean A Thing」。クイーカを入れたサンバ風リズムで、歌は早々に終わりすぐにゲッツのソロにチェンジ。バッチリのソロを聴かせたあとは歌との2小節交換(4分の…