スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Quintessence, Vol. 2 /Stan Getz Quartet With Chet Baker

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Vol.1」と違い、チェット・ベイカーのボーカルが入っていないのが何よりうれしいw

楽曲は、ゲッツとしては30年以上ぶりの「Conception」や、おそらく唯一の録音「It's You Or No One」など(と当初は思っていたら発掘音源が出てきて違うことがわかりました、「Affinity」や「Gtez At The Gate」でもやってました)、珍しい内容となっている。同じように30年ぶりの「We Will Be Together Again」はこの時代の愛奏曲だけど、一番きれいな音色で演奏しているテイクかもしれない。チェット不参加のゲッツのカルテット演奏が2つあり、チェットファンには申し訳ないけどゲッツファンとしてはうれしい。

チェットはレパートリーを変更することを好まず、昔から同じような曲を演奏している。1953年のピアノレスカルテットのときも、ジェリー・マリガン不在なのにもともとアレンジでバリトンサックスのマリガンとの絡みがある曲を選ぶ。今回は「Line For Lyons」なんか選んでいるのがおもしろい。

しかし、ここでの「Airegin」はなんなのだろう。チェットが苦手なのかわからないけど、ピアノソロのあとはゲッツとチェットで2人同時にゆるゆると演奏して、あとはドラムソロで終わり。テンポも遅め。ガクっとくる演奏。これに限らず収録曲はいかにも「Vol.1」の残りという感じではあるけど、絶対的に劣っているものでもなく、80年代以降ゲッツが好きな私にとっては愛聴盤です。ジョージ・ムラーツのスイング感には脱帽。

Quintessence Vol 2

Quintessence Vol 2