スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

2017-01-01から1年間の記事一覧

Complete Savoy Recordings

1945,年、1946年そして1949年の録音が収録されている。「Teenage Stan」の2枚で聴ける曲も多いけど、こちらは別テイクがたっぷり。 冒頭「Opus De Bop」を聴いた瞬間、誰もが「誰だ、お前?」と思う。それほど後年のゲッツらしくない。それもそのはず、この…

Early Stan

テリー・ギブスのセッションとジミー・レイニーのセッションをゲッツでまとめたもの。レイニーの方のセッションでは、当初「スヴェン・クールソン」でクレジットされていたはず。このときレイニーはゲッツの麻薬中毒に嫌気がさして決別宣言をしていました。…

Stan Getz In Denmark

日本人は、欧州、特に北欧の地理に詳しくないので、ノルウェーのライブもスウェーデンのライブも、ポーランドもスイスもオランダも、そしてこのデンマークのライブ録音も混同してしまいがち。特にゲッツがこの時期北欧に住んでいて、各地でのライブ音源がた…

Sittin' In

ノーマン・グランツのテキトーさがよく表れたアルバム。テナー3人のバトルにするのはいいけど、そこにディジー・ガレスピーも追加してしまったから単なる寄せ集めの印象が強くなってしまった。個人的にはガレスピーは好きだからいいけど、当初はレアだった…

Cool Mix

ボブ・ブルックマイヤーとのセッションをいくつか集めたオムニバス。もともとは10インチ盤「 Interpretations By The Stan Getz Quintet 」の1と2で発表されたものなども入っている。 そのあと編集された「Stan Getz '57」も、今でこそ簡単に入手できるも…

Children Of The World

極上のフュージョン。 というと、絶対に聴きたくないという人とぜひ聴きたいと人が出てくる。とにかくすばらしいアルバム。ただしジャケットのイメージの音楽ではありません。 評伝には、「冴えない出来のラロ・シフリンをバックにつけられてゲッツは不満だ…

Live Jazz From Club 15

このシリーズでほかにもいろいろあるらしい。アマゾンで探すと同タイトル別ミュージシャンでたくさん出てくる。ラスベガス、トロピカルホテルのブルールームというところでのライブ録音。 ゲッツのこのライブ録音は1966年10月22日とあり、ディスコグ…

Language Of Life /Everything But The Girl

ポップスへの客演。「The Road」という曲に参加してます。これがバカにできないくらい良いんですよ。少し切ない曲想にゲッツがからむ。ソロスペースを与えられているわけではないけれど、最初から最後まで適度にからんで、じゅうぶんゲッツを堪能できます。…

'Round Midnight In Paris

数曲が「With European Friends」と重複している。ディスコグラフィーで調べると「Topsy」「'Round Midnight」「A Ghost Of A Chance」はこちらのみ収録らしいとわかるんだけど、「A Ghost Of A Chance」は実は「With European Friends」に「They All Fall I…

Jazz At The Santa Monica Civic '72

ノーマン・グランツによるいつものジャムセッションみたいなものなんだけど、CD3枚組でもまったく飽きさせない。特に素晴らしいのがエラ・フィッツジェラルドだけど、今回はゲッツの話だけにしておきます。 ゲッツはJATPオールスターズとしての5曲に参加…

Stan Getz At Large Plus Vol.1,2

「Stan Getz At Large」のセッションで発表されなかった3曲が、2枚に分けて収録されている。昔は入手困難だったのに、今はアマゾンでこんなものが買えます。↓ 私はけっこうな額で2枚別々のものを買ったんですけどね。待てば安く買えたのね。 未発表だったの…

Stan Getz At Large

もともとはヴァーヴ制作の音源ではなく、デンマーク、コペンハーゲンでの現地主導の録音をヴァーヴで発表したものでしょう。だから「Stan Getz At Large Plus」というアルバムもあるわけです。 冒頭の「Night And Day」が始まった瞬間、そうそう、この曲はこ…

Polish Radio Jazz Archives 01

ホントに、このアルバムが発売されたころは同じく1960年のライブがたくさん発掘されていた。「またか」と思いながらも、どれもこれも抜群の内容。もしかしてゲッツの絶頂期は1960年なんじゃないかと思うほど。 このアルバムは曲名を眺めていると「ワルシャワ…

The Be Bop Era

ビバップの記録が収録されていて、ゲッツの録音ということを抜きにしても楽しめるアルバム、ジャズファンなら。面白さよりも貴重な記録という意義の方が大きいから。 1950年のメトロノームオールスターズの録音。「Double Date」「No Figs」の2曲でゲッツが…

Live From 1952 To 1955

ブート音源を集めたアルバムで、フェイドアウトのテイクもたくさん。冒頭4曲はチェット・ベイカーとの「L.A. Get-together!」にも収録されているけど、パーソネル表記がまったく違う。どっちが正しいかは不明。 ゲッツ自身はもっとも好調な時期と言えるだろ…

The Brothers

アルバムの前半7曲がゲッツ参加のテイク。ただし別テイクが3つあるので、実質的には4曲。 テナー奏者が、ゲッツのほかブリュー・ムーア、ズート・シムズ、アレン・イーガー、アル・コーンと、全部で5人もいる。これは何がなんだかわからないだろうという…

Spring Is Here

「The Dolphin」と同時期のライブで、姉妹作と言えます。「The Dolphin」はリアルタイムで発表されたけど、こっちはゲッツの死後の発表作。演奏内容は当然良すぎるんだけど、選曲がバラード中心になっているのはいかにもアウトテイク寄せ集めアルバムか。そ…

Affinity

英文ライナーを読むと、妻のモニカの兄弟ピーター(ペーテル?)のホームパーティでゲッツがセッションしたものをたまたま録音していたというもの。1977年9月20日の録音。これはもう、よくぞ発表してくれました、という内容。とにかくゲッツがリラックスして…

In Sweden 1958-60

内容としてはヴァーヴの「Imported From Europe」のスタジオセッション全貌にいくつかのライブ音源を加えたもの。ただし厳密にはその逆で、スウェーデンで現地のレコード会社が主導して製作した音源を、アメリカではヴァーヴがまとめて発売した、という流れ…

Modern Jazz Society Presents A Concert Of Contemporary Music

ジョン・ルイスの主催した、ちょっとクラシック調のセッション。ルイスはクラシックにコンプレックスを持っているのか気取り過ぎているかな。ゲッツは2曲参加してるんだけど、「Midsommer 」の方はアンサンブルのみ。 もう1曲、MJQの「Django」でおなじ…

Stan Getz Miles Davis Rare Live

ジャズ界でもっとも期待外れの1枚。まずこの2人の共演ではないのにこのジャケット。マイルス・デイヴィスの方の録音も、レスター・ヤングの衰えっぷりが悲しくなるんだけど、やはりゲッツの録音について。 このアルバムがどうして期待されるかというと、ス…

Live At Newport 1966 / Hollywood Bowl 1986 Woody Herman

ウディ・ハーマン楽団の1966年と1986年のライブを収録したもの。この頃は往年の鋭さもなく、ゲストと新人アレンジャーでなんとか客を集めていたのでしょう。 1966年のコンサートの方は2曲。お約束の「Four Brothers」と「Early Autumn」です。いつもこの2曲…

Hamp & Getz

この頃頻繁に演奏していた「Cherokee」、普段より少しテンポを落として、とてもリラックスした演奏になっている。あくまでも「少し」だけなんだけど。50年代ということで、ライオネル・ハンプトンのおなじみのうなり声も若若しい。 「Ballad Medley」はピア…

The Dolphin

私が好きなゲッツのアルバムではベスト3に入ります。 「ゲッツがそれまでのヒット狙いをやめて、原点回帰したアルバム」といわれていて、実際そのとおりだと思う(このあともポップなフュージョンを数枚録音しているけど)。 1曲目の「The Dolphin」の美し…

Stan Getz And The Oscar Peterson Trio

オスカー・ピーターソンのトリオはエド・シグペン参加以降の方が好きなので、このドラムレストリオとの共演はまったく期待していなかった。ところが、大間違い。とんでもなくスイングするのだ。ゲッツも名フレーズの洪水。生涯のベストの1枚といっても過言で…

Birdland Sessions 1952

音質の悪さはゲッツのブートレグの中でもトップクラスwだけど、プレイ内容は最高。「Stan Getz Plays」「Stan Getz Quartets」「At Storyville」のライブ盤と言えばいいかな。冒頭の「Woody 'N You」インコンプリートテイクは、ゲッツの全録音の中でベスト…

Swiss Radio Days Jazz Series Vol.29

この発掘音源が発売されたころって、同じような50年代末~60年の欧州ライブ録音の発掘音源がたくさん発表されていて、その中にはちょっと首をかしげるような内容のものもあった。さらに、もともと発売されている同様の北欧録音なんかとレパートリーも似…

1100 Bel Air Place /Julio Iglesias

まさかフリオ・イグレシアスのアルバムに参加しているとは驚きました。「世界の恋人」のバックで。 ゲッツは「When I fall in love」に参加。ソロに関してはいうことなし。ただ、このテイク、バックの関係でそう聴こえてしまうのか、わざとそういうアレンジ…

At Carnegie Hall

前半は「Stan Getz Plays」のメンバーでルースト時代のレパートリーなどを演奏していて、ちょっと不思議な感じ。1曲目「There Will Never Be Another You」でのゲッツは淡々としつつもエキサイティング。それなのに続くジミー・レイニーのソロがひどすぎる…

Live At The Hi-Hat 1953 Vol.2

「Vol.1」よりはラインナップがいいかもしれない。とはいえ、予想よりまったりとした感じで全編進むので、「 Interpretations #3」のような緊張感あふれる演奏を期待すると肩透かしを食らう。 「There Will Never Be Another You」はわりと遅めのテンポ、こ…