スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

Forest Eyes

オランダのアレンジャーと組んだ1979年録音。よく見るとなんだか不気味なジャケット。しかしその不気味さとは裏腹に、内容はよくできたアルバム。 1曲目「We Are Free」はオーケストラをバックに8ビートを意識させるバラード。壮大な、映画音楽のようで、こ…

Grand Stan

ゲッツファンにとってはレベルが高いアルバム。初心者向けではないw まず、全3曲というあたりが上級者向け。ジョン・コルトレーンとかでなくゲッツでこのパターンとは。また、収録曲はこの時期の主要レパートリーで、珍しくはない。ジャズだから全てのテイ…

You Gotta Pay The Band /Abbey Lincoln

聴くまでは、「どうせ90年代のジャズボーカル、ヒップホップとかなんでしょ」と思っていたのに、全然そんなことなかった。ムーディな曲中心の、極上のジャズボーカルアルバム。アビー・リンカーンの歌い方は嫌いだけどいいアルバム。ゲッツの歌伴としては…

The Soft Swing

最初に聴いたときはけっこうゆったりしているアルバムという印象であまり印象に残らなかったけど、だんだん好きになっていったアルバム。冒頭の「All The Things You Are」があまりにもリラックスしているので、そのすごさに気づかないかもしれない。採譜し…

The Stockholm Concerts /Stan Getz & Chet Baker

チェット・ベイカーとの北欧ツアーで、「Quintessence」の前日の録音。こちらはスウェーデン、あちらはノルウェーのライブ。ついでにいうと、こちらはCD3枚組、あちらは別売りで2枚というボリューム。 CD3枚組だけど、内容は2月18日の2回のライブをおさ…

DVD 2

前回の続きです。 これはあのモントルーライブとまったく同じ音源。ちゃんと最後にスタンリー・クラークが間違ってますよ。トニー・ウイリアムスがたったこれだけのセットであれだけの音を出すのだからすごい。 例のCD3枚組のライブと同じ音源です。ゲッツ…

DVD

今では動画サイトでゲッツのいろいろな動画を見ることができるけど、DVDとして購入できるものとして思いつくのは、これくらい。 これは1980年代のライブで、CDにはなっていないはず。冒頭3曲がおそろしくつまらない・・・ 1978年の欧州ライブ。演奏内容は抜…

Norman Granz Jam Session 4

ノーマン・グランツのジャムセッションシリーズ。全9アルバムのうち#3と#4がゲッツ参加。 このジャムセッションシリーズはいつもすごいメンバーを集めていて、こちらはカウント・ベイシーのオルガン演奏も聴かれる。#3ではピアノを弾いていました。そ…

Norman Granz Jam Session 3

ノーマン・グランツのジャムセッションシリーズ。バラバラでCD発売されているようだけど、CD5枚組のコンプリート盤のほうがお薦め。 ジャムセッションシリーズは9まであるんだけど、ゲッツが参加しているのは#3と#4。 ここではカウント・ベイシーが…

Dear Old Stan Getz Vol.2 Out Of Nowhere

マシュマロレコードの限定盤で、私の持っているCDには「213」という番号が振られている。はい、アナログではなくCDの方です。 最初の4曲は「Swiss Radio Days」と同じテイク、最後の3曲はもっとも出回っている録音の1つ、あのオスカー・ペティフォ…

Focus

いわゆるジャズの「ウィズ・ストリングス」とはまったく違う、独特のサウンドを持ったアルバム。ムード音楽的要素は皆無なので、ストリングスものが嫌いな人も安心して聴ける。逆に、ムード的なものを求めている人にとっては「だまされた!」感たっぷりだろ…

Stan Getz At Nalen With Bengt Hallberg

発掘音源で、1959年のストックホルム、ナレンという店でのライブということしかわからない。最初聴いたときは、ゲッツの短いソロとベンクト・ハルベルクの長~いソロの対比で、ゲッツ手抜きライブの録音かと思ってしまった。それほどハルベルクのソロは長い…

Complete 1948-1950 Capitol Sessions/Woody Herman

コロンビアの2枚組同様、ゲッツ参加曲は少ない。全39曲中たった7曲。歌伴オケばかりでほとんどゲッツの音も聴こえない。テリー・ギブスばかりがフィーチャーされている。それでもここには「Early autumn」が収録されている。この1曲のみがほしいのなら…

Empty Shells

おそらくゲッツの音源でもっとも海賊盤が多いのが、このライブ音源。ゲッツのファンは曲名を見ればすぐにピンとくる。ちなみに2番目に多いのがワルシャワの録音の5曲ね。 チャック・ローブを入れてフュージョン色を強めているんだけど、ローブのソロはフレ…

Stan Meets Chet

ルックス重視派にとっては最高のアルバムの1つのはずだけど、内容は決して名盤とは言い難い。このアルバムほどツッコミどころが多いものも珍しい。好きなアルバムだけど。 まず、この2大スターの共演なのにリズムセクションが無名w なんとなくきいたこと…

Complete Live In Stockholm. November 21 1960 /Jazz At The Philharmonic

ヴァーヴでLP4枚に分かれていたものがCD3枚組でコンプリートとして発売されたもの。これに限らず、ポリドールから離れてようやくファン待望の音源がCD化されているのはいいことです。 ところが、コンプリートといっているのにこれはコンプリートではな…

Change Of Scenes / Stan Getz With The Kenny Clarke-Francy Boland Big Band

ゲッツの中でも硬派の最右翼に位置するアルバムの1つ。フランシス・ボーランによる、主義主張がない究極の純粋主義的音楽がなぜかゲッツとぴったりマッチ。 フリーの要素、メカニカルなリフ、エレキベースのハーモニクス、不安を誘うエレピ、いきなり5拍子…

Interpretations By The Stan Getz Quintet #3

ボブ・ブルックマイヤーを入れたクインテットによる録音。すごくカッチリしている印象で、ある意味では50年代ゲッツの最高傑作かもしれない。好き嫌いでいえばもっと好きなアルバムがあるけど。 1曲目、「It Don't Mean A Thing」で思い切りスイングする。超…

A Look At Yesterday

ゲッツを売るには曲数が少ないので他の録音を集めたもの。あとになって曲が足りないので他にもいろいろ寄せ集めて、ゲッツ名義で売ろうとするのはわかる。けど、全19曲中ゲッツ参加が7曲しかないのは、店頭でなくネットで買った人はだまされたと思うかも。 …

Award Winner

アマゾンのレビューでは一連の西海岸セッションの頂点という記載もあるけど、どうなんだろう。ゲッツは落ち着き払って名演をする、すべての曲をあまりにも余裕しゃくしゃくで演奏するので、「この曲ってこんなに簡単な曲だったっけ」と勘違いするほど。しか…

The West Coast Sessions

アルバムでいうと「West Coast Jazz」「The Steamer」「Award Winner」そして「The Cool Sounds」の前半のセッションと、アウトテイクが収録されている。 それらのアルバムについては別稿で述べたとおり。アウトテイク(断片や別テイク、録音時の声など)は…

Two Sides Of Stan Getz

LPでしか出ていないように思われているけど、実は下のCDと内容は一緒。とはいえ、こちらもちょっと入手しづらくなっているらしい。 こっちの方では曲名が1つだけ違っているけど、同じ内容です。念のため言っておくと、「Samba Triste」が「O Grange Amo…

Live In Nice 1978 /Bill Evans Trio & Guests

アマゾンでは少しプレミアがついて高く売られていたこともある。2枚組でゲッツ参加はたった1曲ということだけど、ビル・エヴァンスは大好きだからまあいいでしょうと思っていた。ちなみに同じくゲストで参加しているリー・コニッツは昔から苦手。 実際はラ…

Dear Old Stockholm

ルースト(メトロノーム)の音源を集めた編集盤、曲順は違えど、このCDに「The Sound」収録曲はすべて入っている。一見単なるコンピレーションかと思うけど、2曲だけここでしか聴けないテイクが入っている。バリトンサックスを入れたクインテットで、なかな…

Live In London Vol.2

「Vol.1」でもいったとおり、録音バランスのわるさとピアニストのスタン・トレーシーのまずさが気になってしょうがなかった。ピアニストについて、日本語ライナーでは「個性が強い」という表現をしているが、そういうものではなく、あまりのひどさに怒りすら…

Stan Getz & Cool Sounds

5つのセッションから収録されている。それぞれのセッションからの寄せ集めと言えばそうかもしれないけど、決して内容が劣っているわけでないので。 まず最初の4曲は、「West Coast Jazz」から4日後に、トランペットのコンテ・カンドリが抜けて録音された…

Scandinavian Days

オスカー・ペティフォードをフィーチャーとあるけど、3曲しか参加していませんw スウェーデンとノルウェーの録音を集めたものだけど、内容は悪くない。全10曲中4曲は他のアルバムで聴けるから既視感というか「またこれ」感を持つ人がいるかもしれない。…

Jazz/ Tony Bennett

トニー・ベネットのオムニバスで、ゲッツ参加の4曲が収録されている。ボブ・ブルックマイヤーの「And Friends」セッションのアウトテイクでしょう、メンバーはハービー・ハンコック、ロン・カーター、エルヴィン・ジョーンズです。ブルックマイヤーは参加し…

Blue Skies

この頃のゲッツのアルバム、この「Blue Skies」のほか「Spring Is Here」「The Dolphin」「Pure Getz」を聴いていると、スローやバラードの選曲が目立つ。特にこのアルバムは6曲中5曲がスロー系。 冒頭「Spring Is Here」がタイトルの印象とは違って暗い曲…

Sweet Rain

チック・コリアの参加で有名なアルバム。ジャケットの写真は誰なんだろう。後年の愛奏曲となる「Con Alma」はこのアルバムが、初演。 テンポが目まぐるしく変わるコリアの「Litha」、最初の4ビートでのフレーズはアドリブ風だけどテーマのメロディの一部でし…