スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

2016-01-01から1年間の記事一覧

Stan Getz Bob Brookmeyer Recorded Fall 1961

ボブ・ブルックマイヤーとの録音は、どれもゲッツの音色が良く録れている気がします。このアルバムもユニゾンのメロディからサブトーンがばっちり聴きとれます。テナーとトロンボーンというのは音域からして相性がよく、ゴリゴリハードなジョージ・アダムス…

Havana Jam 1

1979年にキューバで行われたイベント。とんでもなくすごいメンバーが参加していることはここでは触れず、ゲッツの話をします。この「Havana Jam」は「1」と「2」があり、こっちは「1」。ゲッツについては、こっちには1曲参加、「2」には3曲参加というこ…

Stan Getz In Stockholm

間違いなく名盤。メンバーからして、雰囲気も「The Sound」のリユニオンみたいなもの。ただし、アルバム単位で聴くとイマイチ。全8曲のうち4曲がスロー系だからだろう。1曲1曲がどれも最高にすばらしいのに、なんとなく「イマイチ」という印象がある。と…

Yours And Mine

1989年、かなりの名盤だと思う。1曲目「You'd Be So Nice To Come Home To」は普通のスタンダードながら、ゲッツの公式録音は初めてじゃないかな?(youtubeには1962年の動画がアップされているけど)。これがすばらしい演奏で、けっこうフレーズもコピーで…

Mousepiece

ゲッツのマウスピースの変遷は、ジャケット写真を見てるとそれなりにわかる。古くはオットーリンクのメタルを使っていたりする。一般的にはオットーリンクのラバーと思われているけど、必ずしもそうではないみたい。なんとラバーながらベルグラーセンやデュ…

Jazz Collector Edition

すごく不思議なアルバム。この、いかにも千円盤のようなダメジャケットと、録音データ不記載ということもあり、明らかに海賊盤という印象w ところがこのアルバム、とんでもなくよい。全部で3つのセッションなんだけど、最初の4曲のアレンジが丁寧で秀逸。…

Nobody Else But Me

ゲッツはこの頃のボサノヴァの大ヒットにより自分のジャズのアイデンティティが埋もれてしまうのを恐れていたそうで、改めてストレートなジャズをやろうとしていました。このアルバムが録音されたとき、まだ「Getz/Gilberto」は発表されていなかったのに、も…

For Musicians Only

この物理的にあり得ない切り貼り写真、最初から3人が一同に会している絵にするつもりがなかったのかな。ゲッツのブリルハートのマウスピースが輝かしい。実はブリルハートはそんなにいいマウスピースではないそうだけど。 この3人による録音は、ライブでも…

My Foolish Heart: Live At The Left Bank

超弩級の発掘音源。楽器の音量バランスが良く、これが発掘音源とは信じられないくらい。ブックレットの裏表紙や中には子どもたちとの写真があり、それがまたレアで良い。ま、たまにキレて子どもをも殴っていたDVっぷりだったんだけど。CDには「1975年録音」…

Poetry In Jazz

ジャズ批評では批判的な評価だけど、そんなに悪くはない・・・と思いたい。ゲッツ自体はこのバンドフォーマットの他のアルバムより良いプレイをしているので。 音質はけっこうクリア。ただ、録音バランスが悪すぎて、パーカッションの音が大きいわりにベース…

LIve In Düsseldorf 1960

ボサノヴァ以前のあまり知られていない1960年3月28日ライブ、おまけにドイツのジャズフェスティバル、5曲入りで「Out Of Nowhere」が2テイクも入っている、あとはいつもの「Woody'n You」など目新しい曲もなし・・・ なんてことを知ると、まったく期待でき…

The Song Is You

1969年、メンバーはスタンリー・カウエルにミロスラフ・ヴィトゥス、ジャック・ディジョネット。そういうこともあり、一部の評論では「ゲッツが若手についていけていない」という論調もあるが、まったく的外れ。彼らが自分の演奏しかできずリーダーの音楽性…

Bird At The Apollo /Charlie Parker

なぜかゲッツの録音がこのアルバムに3曲入っている。一応言っておきますが、チャーリー・パーカーとの共演ではありませんので。名義は「スタン・ゲッツ・オーケストラ」ということになっているけど、アレンジはウディ・ハーマン楽団のまんま。1曲目「Four Br…

Stan Getz And The Lighthouse All-Stars

ゲッツは1953年5月の後半から9月まで、西海岸で過ごした。だからこの時期には西海岸録音が固まっている。スタジオ盤では「More West Coast Jazz」「Norman Granz Jam Session 3」や「Stan Getz '57」など。そして合間に急遽決まったライブに参加したりした。…

Bossas & Ballads: The Lost Sessions

「Bossa」という言葉にはボサノヴァという意味はなく、「Bossa」という音楽があるわけでもないので、この「Bossas & Ballads」表現はこのアルバムの内容を伝えるには不適当らしいですが、ゲッツのバラードとボサノヴァを中心に録音された1989年の未発表セッ…

Dynasty

私が持っているのは↑こっちのジャケットですが、たぶん当初発売のオリジナルはこっち↓なのでしょう。ヘタな合成写真だけど。 編成はおもしろいんだよね。オルガントリオとゲッツという組み合わせは珍しいので(ブートのライブ盤含めるとわりとあるんだけど)…

Stan Getz Quartet At Birdland 1961

音質はいかにもエアチェックというわるさ、でもゲッツのプレイはよい。ロイ・ヘインズもあまり目立たないのでOK。とにかくベースのジミー・ギャリソンがいい演奏をしている。スコット・ラファロ事故死からほぼ4か月後の録音。 ただ、このアルバムはライン…

Getz/Gilberto #2

このアルバムほど不思議・意味不明なものも珍しい。ゲッツとジルベルトといいながら、実はオリジナルフォーマットでは共演曲はなし。ゲッツはすでにゲイリー・バートン入りカルテット、ジョアン・ジルベルトは自身のトリオで演奏。当時このアルバムを買った…

Imported From Europe

「Stan Getz At Large」同様、スウェーデンでの現地のレコード会社主導の録音をヴァーヴが発表したものでしょう。だから内容がかぶる「In Sweden1958-60」というアルバムもあるわけです。 ゲッツのほかにホーンが4人、曲によってはさらに1人加わっている。…

Coleman Hawkins And Roy Eldridge – At The Opera House

もともとヴァーヴのレコードだったけど、いまはフレッシュサウンドからCD化されている。どちらもCD追加曲の1つとしてゲッツ参加の「Stuffy」が収録されている。 フロントはコールマン・ホーキンスとロイ・エルドリッジのほか、J.J.ジョンソンとゲッ…

Billy Highstreet Samba

ゲッツのソプラノサックスが聴けるアルバムとして有名だね。アルバムタイトルにあるビリー・ハイストリートというのは、ツアーマネージャーのオランダ人ビリー・ホーフストラーテンのこと。詳しくは評伝に書かれているけど、ゲッツが晩年非常に信頼を寄せて…

Stan Getz Plays

ゲッツの最高傑作ともいえるアルバム。私が初めて買ったゲッツのアルバムがこれです。後半にバラードが固まる曲順はなんなのかな~ノーマン・グランツは何を考えていたのか、と思うけど、この曲順これはこれでいいと思ってしまうのは演奏があまりにも素晴ら…

Blowin Up A Storm: The Columbia Years 1945-47/Woody Herman

2枚組で40テイク収録だけど、ゲッツ参加は4曲6テイクのみ。それでも買うのがゲッツファン。なんといっても「 Four Brothers」「Summer Sequence (Part 4)」が入っているのだから。しかし昔は安く買えたのに今はけっこう高くなっているみたい。 その他の…

YouTube "Bev Getz"

ゲッツの娘であるBeverly Getzによるチャンネル。かなりレアなものも含めて、ゲッツの動画がたくさんアップされている。 www.youtube.com レコードになっていない音源もたくさんあり、レコードコレクターとしてはどうしていいかわからなくなったりもします。…

Live at Newport Jazz Festival 1972 /Woody Herman & His Thundering Herd

ディスコグラフィーではゲッツが4曲参加ということになっているけど、うち2曲ではソロは聴こえない。この当時でゲッツにアンサンブルだけさせるということはあり得ないので、ディスコグラフィーの誤りだと思います。ゲストとして特定の曲名のみ参加というこ…

Live In Amsterdam, Dusseldorf & Zurich 1960

当時の欧州ツアーの録音。CD後半4曲のドイツやスイスの録音はすでに発売されているものだし(「LIve in Düsseldorf 1960」「SWISS RADIO DAYS JAZZ SERIES, VOL.29」)、この頃はほかにもスウェーデンやデンマークなどいろいろな録音が残っているので、す…

Live In London

このアルバムを聴いて、ほとんどの人が違和感を覚える。その正体を明かします。 1964年のライブで、ゲイリー・バートンの曲をやっているけどバートンは参加していない。バートンとの初共演は評伝によれば1964年1月のカナダツアー。このロンドンライブの録音…

Jazz Giants '58

ノーマン・グランツのいいかげんさが表れたアルバムタイトルとして有名。1957年録音なんですよね。いつもこんな調子のグランツです。 グランツお得意のオールスターセッションなので、錚々たるメンバー。ゲッツのほかはジェリー・マリガン、ハリー・エディソ…

Another World

フュージョンタッチの曲とメインストリーム系が混在しているアルバム。レコードでは2枚組なんだけど、コロンビアの経営陣はこれが売れると判断したのだろうか?評伝には「電子楽器を使わせられて、ゲッツはコロンビアに不満を持っていた」と書いてあるけど、…

Stan Getz - Rene Thomas Quartet / Live In Loosdrecht 1971

ゲッツを好きだといってもあまり深く知らない人は、初めてこの頃のオルガンカルテットを聴くとびっくりするでしょう。いくつか録音が残っています。 このライブ盤、初めて聴いたときはゲッツが手抜きしているなあ、という印象でした。2度目に聴いてみるとそ…