スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Bob Brookmeyer & Friends

f:id:torinko:20201103161448j:plain

なぜボブ・ブルックマイヤーのリーダーでこのメンバーを集めることができたのかと思ってしまう。ゲッツのほか、ゲイリー・バートンハービー・ハンコックエルヴィン・ジョーンズ、CD追加曲ではトニー・ベネットも。エルビンのドラムがやはり特徴的で、ブルックマイヤーと合っているのか微妙なところもある。ハンコックの存在感はあまりない。

 

やはりゲッツのポジションは他のミュージシャンよりも上で、かなりゲッツをフィーチャーした内容になっている。バートンのイントロがかっこいい1曲目に続いて、2曲目の「Misty」冒頭におけるゲッツのサブトーンは最高。トロンボーン用に一般的なキーではなくD♭でやっている。バラードはほかにも「Skylark」「 I've Grown Accustomed To Her Face」が入っていて、こちらもゲッツのすばらしい演奏が聴ける。ゲッツのバラード演奏としては、このアルバムは非常に良い教科書。

 

「Sometime Ago」は当然チック・コリアの方ではなく、ビル・エヴァンスが「You Must Believe In Spring」で演奏している美しいワルツの方。たぶんこの曲を好きな人は多いと思うから、これはうれしいんじゃないかな。エルヴィンのドラムがムード無視でジョン・コルトレーン・カルテットのときよりちょっと優しくなった程度なのが笑えるんだけど。そういえばこのアルバム、「A Love Supreme」と同じ年の録音だったかな。