(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)
スタンダード曲「Cherokee」それから同じコード進行の「Parker 51」、そしてその他同じコード進行のもの、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは11テイクの録音を残しています。動画は追いきれないのでノーカウント。
「Parker 51」としてのクレジットは2つ。なぜ「Parker 51」も一緒にするのかというと、コード進行が同じだからというだけでなく、アルバムでの表記が「Cherokee」なのに「聴いてみたら『Parker 51』だった」というものもあるのです。「At Carnegie Hall」がそれです。
それから、「Stan Meets Chet」に収録されている「Half-Breed Apache」も同じコード進行。リフはなし。これはチェロキー族と関連させてアパッチ族ということでタイトルを付けたのでしょう。
「Hamp & Getz」での演奏もコード進行のみでリフはない、かなり速いテンポで演奏しています。しかし一番速いのは「Stan Getz At Storyville」における「Parker 51」かな。
1950年代後半の欧州時代には、アレンジをした原曲とは違うメロディの録音もあります。「Stan Getz In Denmark」で聴くことができます。
チャーリー・パーカーやクリフォード・ブラウンの演奏もあってかとにかくアップテンポで演奏する曲というイメージがありゲッツ自身も速いテンポの録音を残していますが、ミディアムの演奏もあり、それはそれで勢いだけでなくしっかりとしたソロフレーズが聴けるのでいいです。例えば「Stan Getz In Warsaw」とか。
やはり初めて聴いたときの衝撃から考えて、先に上げた「Stan Getz At Storyville」が最高ですね。ここまで速い演奏なのにソロフレーズの完璧さには脱帽。