ルックス重視派にとっては最高のアルバムの1つのはずだけど、内容は決して名盤とは言い難い。このアルバムほどツッコミどころが多いものも珍しい。好きなアルバムだけど。
まず、この2大スターの共演なのにリズムセクションが無名w なんとなくきいたことある名前もないこともないけど、ノーマン・グランツは何を考えていたのだろう。急に二人の予定が確保できたからとりあえず録音した、というところかな。
2曲目の「Ballad Medley」は、チェット・ベイカーが思い切り音をはずしている。それをそのまま発売するのがジャズのいいところだけどね。ところがこのメドレー、チェットのほかピアノとゲッツ、それぞれダラダラと2コーラスも演奏する。「Embraceable You」はピアノフィーチャーで、ゲッツで聴きたかったのにと思っているとガックリくる。
「jordu」は演奏しやすく、聴いていても特におもしろくもない曲。なんと後半にベースとドラムによる4バースが聴ける。「Getz & Evans」の悪夢がよみがえってくる・・・いえ、こちらの方が古い録音です。
ラストの「Half-Breed Apache」は「Cherokee」のコード進行、タイトルをちょっともじっているのですね。ピアノのバッキングがあまりうまくなく、ゲッツはピアノレスになったときの方がいいソロをとる。