スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

「Get Happy」

(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)

スタンダード「Get Happy」、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは5テイクの録音を残しています。動画は追いきれないのでノーカウント。あれ?もっとたくさん録音しているという印象でしたが。

やはり1955年録音のスタジオ盤「Stan Getz In Stockholm」のものはきれいにまとまっているしバッキングも揃っている。ピアノイントロが強力で2テナーの「Scandinavian Days」も、テンポが速くいい演奏。臨場感ある録音もよい。発掘音源「At Nalen-Live In The Swedish Harlem」1959年、これはイントロがアフロキューバンタッチになっているという特徴がある。それから1960年の「Without A Song」では「Tin Tin Deo」を引用したイントロがおもしろい。

しかし実は一番「おもしろい」のが「Live From 1952 To 1955」収録のもの。1955年1月23日の録音なのでこの中では一番古い。上述「Stan Getz In Stockholm」は1955年12月16日録音。

このテイク、何がおもしろいのか。トニー・フルセラとのクインテットだからか?違います、なんとこのテイク、メジャーキーなんですよ。そう、ゲッツは通常「Get Happy」を、マイナーキーにアレンジして演奏してます。これがなんだかかっこわるくて、演奏内容はいいんだけど好きになれなかったんですけどね。ですが5つのテイクのうち一番古いものでは、原曲どおりメジャーキーで演奏してるんです。その後、なぜか(誰かが)マイナーにすることを思いついて、ずっとそれで演奏するようになってしまった。