オスカー・ペティフォードをフィーチャーとあるけど、3曲しか参加していませんw
スウェーデンとノルウェーの録音を集めたものだけど、内容は悪くない。全10曲中4曲は他のアルバムで聴けるから既視感というか「またこれ」感を持つ人がいるかもしれない。そもそもこの頃の欧州や北欧ツアーの録音はもう飽きた、という人もいるかもしれない。確かに「Out Of Nowhere」を聴いていると「これどこかほかのアルバムにも入っていたはず」と思って棚を探してしまう。実際にはここだけなんだけど(多分)。
それでも「Yesterdays」は50年代初期のボソボソでも80年代後半のミディアムでもないレアな解釈(そう顕著な違いはないですが)だし、北欧でのゲッツを大スターとしてフィーチャーして吹き込んでいる、ビッグバンドによる「My Funny Valentine」はゴージャス。そしてラスト3曲は北欧のゲッツ、エリック・ノールストロームによるそっくりさん大会が秀逸。「ゲッツのそっくりさん」と言われてきたことを、本人はどう捉えているのだろうか。個人的にはオリジナリティよりゲッツそっくりに演奏したいと思っているので、私としてはうらやましいところ。とはいえ、初心者にはそっくりに聴こえてもマニアの耳ではまったく違うんですよね。まあ彼の録音はいくつかあるけど、ゲッツに最も似ている録音がこのアルバム収録の3曲なのではないかな。