(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)
ノーマン・グランツ恒例の企画、「Ballad Medley」、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは7テイクの録音を残しています(映像作品・動画を除く)。アルバムは6枚、曲としては9曲。
整理しておきましょう。
・1953年「Norman Granz Jam Session 3」では「Willow Weep For Me」
・1955年「Hamp & Getz」では「Tendrly」と「Autumn In NewYork」
・1957年「Sittin' In」では「I'm Thru With Love」と、別のメドレーとして「Time After Time」(こっちはミディアムテンポであり、日本人のいうバラードとはちょっと違う気もする)
・1957年「Stan Getz And The Oscar Peterson Trio」では「Bewitched」と「Polkadots And Moonbeams」
・1960年「Duesseldorf 1960 /John Coltrane」では「Moonlight in Vermont」
・1972年「Jazz At The Santa Monica Civic '72」では「Blue And Sentimental」
ピアニストがオスカー・ピーターソンだから対応できたという意見もありますが、このうち「Hamp & Getz」だけピアノがルー・レヴィ。
選曲を見てると、ちょっとゲッツらしくないものもあり、実際に聴いてみるとやっぱりゲッツらしくないものもある。それでもメドレーの中で一気にゲッツの世界を作り出すのはさすが。個人的には「Stan Getz And The Oscar Peterson Trio」における「Bewitched」と「Polkadots And Moonbeams」の2曲が好きですね。このアルバムがモンスター級の完成度ですし。