スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

「Stan's Blues」

(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)

ゲッツが後年頻繁に演奏していた「Stan's Blues」、1960年代までは同名で別の曲もありますが、1970年代以降に録音していた「あれ」、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは11テイクの録音を残しています。 ちなみに原型となっている「Stan Getz At Storyville」における「Jumpin' With Symphony Sid」は除外しました。

ゲッツが最もたくさん録音している曲は何だろうかと考えた際、このブルースなのかと思いきやたったの10テイク。意外です。「ゲッツのオリジナル曲について」の項でも考察したように、これが本当にゲッツの手によるメロディなのかもわかりません。

この曲は通常ワンホーンカルテットで演奏されますが、チャック・ローブやアンディ・ラヴァーン参加の「Live At La Spezia Jazz Festival」、ビル・エヴァンスが怒って参加しなかった「But Beautiful」のようなピアノレストリオのヴァージョンもあります。おもしろいのはウディ・ハーマン楽団「40th Anniversary Carnegie Hall Concert」での演奏。タイトルは「Blue Getz Blues」とされ、クレジットもジジ・グライスになっていますが、それはともかく、あのブルースをビッグバンドで演奏しているというのがすごく新鮮。

追記(2023.6.27)

上記の内容をアップしたあとで気づきました。「Boston 1975」に収録されている「Unknown Title」がこの「Stan's Blues」でした。テーマなしでブルースが始まり、エンディングテーマでこのリフが出てきます。うっかりしてました。ここでの演奏は後年のものと違い、けっこうテンポが速いのが新鮮です。