スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Stan Getz - Vol. 2-Teenage Stan 1946-1947

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Vol.1」よりも後年のゲッツから遠ざかったような印象もある「Vol.2」。4曲はサヴォイの録音と同じテイクで、3曲は1947年のジャストジャズと同じ音源。サヴォイ録音は自由にのびのびと演奏しており、これが10代のくせにかなり上手。

前半のベニー・グッドマン楽団でのソロは、やはり「書きソロ」の香りがする。ゲッツがそれしかできなかったということではありません、この時代、あまりにもBMIとASCAPの争いが激化して少しでも相手方の曲のフレーズが出るわけにはいかないということで、偶発的なことを避けるためにソロを書いていたようなのです。ちなみに、白人どもがそういう下らないことに神経を使っていたからこそ黒人ミュージシャンが好き勝手に夜な夜なジャムセッションを行い、モダンジャズとしてビバップが誕生していきます。

続くヴィド・ムッソのバンドはラジオ音源らしくアナウンスが入っているけど、「ゲッツをフィーチャー」と言っている。この時期、まだゲッツの名前は売れていなかったと思うけどわざわざフィーチャーというだけあってソロはたっぷり。

しかしこのCDの一番のポイントは「Blue Rhythm Blues」。なんとゲッツがアルトを吹いている。バリトンやソプラノの録音は有名だけど、アルトの録音は珍しい。

Teenage Stan / Vol.2 : 1946 /

Teenage Stan / Vol.2 : 1946 /