(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)
マル・ウォルドロンによるバラード「Soul Eyes」ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは11テイクの録音を残しています。これは後年のレパートリーで、一番古くて1988年、「Live in Chicago 1988」に収録されています。この、最初期の録音は特別ですよ、なんと「あのエンディング」になっておらず、ゲッツのカデンツァで終わるのです。次に古い1989年からすべて、残りの10テイクはやはり「あのエンディング」です。ゲッツの体力的な問題か、美しさ追求ゆえか。
たまたま録音が残っているだけではありますが、「Bossas & Ballads: The Lost Sessions」ではスタジオで2テイク、「North Sea Jazz Festival 1989」は2ステージで2テイク、「People Time: The Complete Recording」では3ステージで3テイクということで、ちょっと食傷気味になります。
ちなみにマル・ウォルドロンと言えばやはり「Left Alone」が最も有名。私はそんなに好きではありませんが、もしゲッツがこちらをレパートリーにしていたらどんな演奏になったのでしょうか。想像するとおもしろい。
以上が当初公開時の内容です。その後、1988年よりももっと古い、「Umbria Jazz 1987」を発見しました。つまり全部で12テイクあるわけですが・・・なんとこちらの方が「Live in Chicago 1988」より古いのに、エンディングは「あのエンディング」なんですよ。