国内盤で昔は下のジャケットで入手できたような気がするんだけど、いまはまったく別の内容になっている。上のジャケットは録音年と写真のずれが気になりますね。
1950年のバードランドライブ。ラジオ放送用らしい。当時のクールジャズの雰囲気がよく録られている。ただ、希少感がありながらも全体的に盛り上がらないまま終わるという印象。マイルス・デイビスは、例外もあるけどホットな木管奏者とのほうがトータルでいい演奏になると思う。名盤とされる「Birth of the cool」もそんなにいいと思えない(いや、あれがつまらないのは別の理由かな)。ゲッツも同様で、チェットとの共演はそれなりにおもしろいのになぜかここでのマイルスとの共演は盛り上がらないというか混ざらない。
ただ、「Conception」は意欲作でいい曲ですよね。アレンジもいいし構成もいいし、ソロもいいテンポに乗ってこの時代のジャズの魅力が伝わってくる。ハードバップ以前って独特の魅力があるよね。
トロンボーンはJ.J.ジョンソン。このあと1957年のオペラハウスや1960年のJATP、1988年のリユニオンライブなど共演がたくさんあるけど、ゲッツとの付き合いは古いんだなあ。それと、ドラムはアート・ブレイキー。割りと珍しい組み合わせ。
「That Old Black Magic」は誰が演奏するかバンド内で投票をして、ゲッツに決まったとのこと。リーダー格が何人もいると、面倒ですね。