エラ・フィッツジェラルドはジャズ界最大のボーカリストだと思う。ほかにも大物はいるけど、エンターテインメント性や進取性を考えるとやはりエラに軍配があがる。
このオペラハウス録音は、バックにコールマン・ホーキンスやレスター・ヤング、ロイ・エルドリッジやJ.J.ジョンソン、そしてゲッツなどを従えた豪華メンバー。はっきりいってかなりの名盤。
ところが、これがまたゲッツのソロはまったくない。というかベルリンライブのとき同様、エラの歌のみフィーチャーされている。それを可能にするスター性、納得できる人気、まったく飽きさせないすごいパフォーマンスだけど、「ゲッツ参加」ということで聴いてみるとガックリくるかもしれない。そういう期待を持たずに聴けば満足すること間違いなしですけど。