スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

「Summer Sequence(Part4)」

(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)

ゲッツの出世作となった「Early Autumn」の話では、よく「サマーシークエンス第4章を発展させたアーリー・オータム」などと言われます。でも実際、「Early Autumn」を聴いたことがあっても「Summer Sequence(Part4)」は聴いたことがない、という人は少なくないはず。

演奏はウディー・ハーマン楽団のセカンド・ハードの録音で聴くことができます。

おそらくここに入っている2テイクがすべてだと思います。ちなみにこのコンピレーションCDに第1章から第4章まで収録されていますが、ゲッツが参加してるのは第4章だけです。

ゲッツファンの風上にも置けない意見ですが、はっきり言って「Early Autumn」でのゲッツのソロってそんなにいいとは思えない。すごく売れたんですよね、でもそれは曲が良かったからじゃないのかな?

で、その大元になっているのが「Summer Sequence(Part4)」。こっちは冒頭からメロディがあるのかないのか、雰囲気だけで聴かせる感じで進んでいくのですが、ちょっと落ち着いてからゲッツのソロが出てくる。たった8小節ですが、これが1948年の録音なのに完全にゲッツの、独立してからのクールなプレイと音色で、とにかく素晴らしい。個人的にはゲッツのソロのベスト10に入る、入ると思う、入るんじゃないかな、ま、ちょっとは覚悟しておけ。

ゲッツのソロの後にようやく楽曲のメロディらしいものがオーケストラで演奏される、これが「Early Autumn」のメロディです。このメロディをフィーチャーして再度ラルフ・バーンズが作曲したのが「Early Autumn」として発表されたわけです。

ちなみにゲッツは「Summer Sequence(Part4)」でのソロについては「どんなものだったか覚えていない、レコードも持ってないし、3回くらいしか聴いていない」と言い、「Early Autumn」のソロについては「しょっちゅうラジオで流れていたからよく聴いた。あれはよい出来だと思う」と言ってます。