スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。めったに更新しませんが生きてます。

私の「ゲッツのアルバム ベスト5」


これは他の投稿で言及したかもしれませんが、私の「ゲッツアルバム ベスト5」は決まっています。最初にそれを提示しましょう。

 

1.Stan Getz Plays

2.Getz/Gilberto

3.Captain Marvel

4.The Dolphin

5.People Time

 

たまたま、50年代、60年代、70年代、80年代、90年代にみごとに別れていますが、狙ったわけではありません。1952年、1963年、1972年、1981年、1991年と、すべて年代の前半ですね。

Stan Getz Playsはおそらくほとんどの人がゲッツの最高傑作の1つとして挙げるアルバム。バラード中心の選曲ですが、実はファーストテンポの2曲とミディアムの冒頭「Stella By Starlight」が秀逸。

Getz/Gilberto」はいろんなところで言っていますが、ジャズとボサノヴァの最も幸福な融合。ボサノヴァサイドからしかモノを見ることができない人の意見は無視、軽すぎず重すぎず、ボサノヴァにおけるジャズの演奏はこれだという決定版。ちなみにゲッツ自身、このアルバム以外は疑問符が付くようなボサノヴァ演奏を数多くしています。純粋にジャズ的視点であればなんでもいいんだけど、ボサノヴァにぴったりマッチしていたゲッツはどこに?というような。

Captain Marvel」も他のところで言ったかもしれないけど、これはフュージョンでなくジャズ。フュージョンであったとしても私はフュージョンが好きなので問題ないのだけれど。若いチック・コリアスタンリー・クラーク、トニー・ウイリアムスの才能を爆発させてゲッツがそれをまとめあげて名盤にしている。だからコリアのリーダー作よりもずっと優れている。おっと、アイアート・モレイラを忘れていた。

8ビートにおける、ジャズミュージシャンとしてのアプローチ方法の正解の1つがここで聴けると思う。

The Dolphin」は私が最もたくさん聴いているアルバム。久しぶりに4ビート回帰したゲッツの、のびのびとしたプレイが最高で、かつ晩年ゲッツのプレイスタイルと音色がこのあたりから聴けるのが最高。選曲も最高。まったく文句なし。

とはいえ、「People Time」こそが私の「無人島の1枚」です(え、2枚組だろって?)。恥ずかしながら「スタンダードだらけのアルバムなんて今さら」と思っていたのですが、どれもこれもあまりの美しさにびっくりしてしまいました。このアルバムのほとんどの曲をトランスクライブしました。

と、筆頭5枚を挙げたのですが、本当はこれも落としたくないなあというのがいくつもあります。また、今回はアルバム単位での評価だからこのような結果になりましたが、曲単位だと選びきれないほど名演がありますね。

ちなみに、こういう「自分BEST」みたいな話は、「お前はわかってない」攻撃されやすいんですよね・・・