このシリーズでほかにもいろいろあるらしい。アマゾンで探すと同タイトル別ミュージシャンでたくさん出てくる。
ゲッツの録音は1966年10月22日とあり、ディスコグラフィーには載っていない。録音年月日データがあるわりにはパーソネルは不明。でも、ヴァイヴはゲイリー・バートンだし、このドラムは明らかにロイ・ヘインズ。
1曲目「Desafinado」は2コーラス目以降「Chega de saudade」になり、10分間、最後までそれでいく。表記はこっちのほうがよかったんじゃないかと思う。ゲッツはわりとエモーショナルな演奏をしている。わるくない。わるいのはドラム。66年のアメリカではまだこんなものなのか。いや、しかしそれを考慮してもまったくボサノヴァを理解していないテキトーな、そしてうるさすぎるドラムはトム・ジョビンに対しても失礼だろう。ロックでやったほうがまだ確信犯的で許せる。テキトーなところにアクセントを持って来ればいいと思っているのではないか。音量についても無理解、無考え。
続く「The shadow of your smile」が意外なスローテンポで、かっこいい。バートンのヴァイヴがいい雰囲気を作り出していて、すごい。でもなんだか正確なビートがつかめないなあと思って聴いていると・・・超スローのワルツなの?録音状態のせいかドラムもよく聴こえず(いや、聴こえてもダメか?w)、よくわからないまま雰囲気だけで聴かせて終わる。
3曲目「Tonight I shall sleep」は前の曲の雰囲気を引っ張りながら、この頃のゲッツ・カルテットおなじみのムードと演奏。バートンのソロが美しい。