スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

「Summer Night」

(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)

ハリー・ウォレン作「Summer Night」、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは3テイクの録音を残しています。マイルス・デイヴィスがこの曲を同名のアルバムで残していますね。世紀の駄盤と言われているけどそんなに悪くないと思う。ハリー・ウォレンと言えば少し地味目のスタンダードをたくさん書いた人ですね、おそらく一番有名なのは「Chattanooga Choo-Choo」かな。

さてゲッツの録音は、最も古いのは1969年の「The Song Is You」。これはおもしろい、CDには作曲が「アントニオ・カルロス・ジョビン」としてクレジットされている。これだけでもツッコミどころですが、聴いてみるとマイク・ギブスの「Desert Air」が始まる。なんだ、違うのかと思いますが、曲名が間違ってます。こっちでなく、なんと「Tonight I shall Sleep/Desafinado」と記載されている曲が実は2曲メドレーではなく「Tonight I Shall Sleep/Summer night/Desafinado/Chega De Saudade」という4曲メドレー。ここに入ってるんですね。途中から速くなるアレンジはすでにここで聴かれますが、ちょっと弱々しい。

次にこの曲が録音されるのが、1975年の「The Master」。このアルバム自体がゲッツのベストアルバムなのではないかと思うほどの内容であり、ここでの力強い演奏は最高過ぎる。この録音ではルバート部分もメリハリがあり、その後ミディアムファーストテンポになってグイグイとスイングします。ピアノはアルバート・デイリー。


1976年の「Moments In Time」も同様。こちらのピアニストはジョアン・ブラッキーンです。ついでに言うと「The Song Is You」のピアニストはスタンリー・カウエル。