(ここで言っていることはすべて「私の知る限り」の話なので、間違ってたらすみません)
ミュージカル「My Fair Lady」の代表曲の1つ、「I've Grown Accustomed To Her Face」、ちょっと数えてみたら、このブログを書いている時点でわかるかぎり、ゲッツは2テイクの録音を残しています(映像作品・動画を除く)。1つはカル・ジェイダーとの共演盤、もう1つはボブ・ブルックマイヤーのリーダー作、どちらもゲッツはサイドマンとしての参加です。
ジャズで演奏されるときは誰の演奏もとにかく美しいものだらけだからこそ、映画であの語るような無味乾燥な歌唱を聴いたときは愕然としました(その後、あの歌い方が高く評価されているとどこかで読んでさらに驚愕)。
上に挙げた2つのテイクはどちらも美しすぎて時間を忘れるほどですが、どちらかというとカル・ジェイダー盤の方が好きですね。スコット・ラファロのベースのペダルに導かれたジェイダーのテーマのあと転調、エディ・デュランのギターが加わった少しけだるいムードでゲッツのソロが聴かれます。
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本当はジェイダーのリーダー作なのに、後から作ったジャケット別ヴァージョンはゲッツをメインにしている。