スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Marciac Jazz Festival 1990

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JazztimeのCD-R海賊盤。「Final Concert Recording」でのメンバー、すなわちケニー・バロン、アレクッス・ブレイク、テリ・リン・キャリントンとのカルテットというだけでもかなり期待できるし、収録曲には「Seven Steps To Heaven」もあるのだからかなり楽しみだったんだけど、難点が2つ。

まず、モノラル録音であること。別にビートルズマニアというわけではないのでモノラルだからだめということではありませんが(ビートルズマニアは逆か、ステレオはダメ)、モノラルなので音質もこもっているし、やはりゲッツの80年代以降の音色でモノラルというのは違和感を覚える。

それから、もともとはラジオ音源なのか、愛想のないぼそぼそとしたフランス語の語りが曲間随所に入る。幸い、演奏にかぶるわけではないけど。

さて演奏内容はというとこれがまた非常に良いです。「Final Concert Recording」でも聴ける当時のゲッツのレパートリーが目白押し。「El Cajon」「Yours And Mine」「Soul Eyes」「What Is This Thing Called Love?」などなど。また「Stella By Starlight」を演奏してくれているのもうれしいです。

ブレイクをフィーチャーした「Yesterdays」は、このアレンジの他のバージョン、ジョージ・ムラーツや森泰人、レイ・ドラモンドの誰とも違っていて、というかこのアレンジはベーシストによってそれぞれ個性が出るのでこれがまた興味深い。

途中、初めてきくタイトル「Eleanor」なる曲があり、お、新曲かと思って期待していると、なんのことはない、いつもの「Stan's Blues」ですw

最後は、長いコンサートのエンディングを飾るべく、感動的な「I'll Remember April」で締められます。この曲って実はラストにふさわしいですよね。