スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

時代区分について

他の人はどうか知りませんが、私はゲッツのアルバムを語るときの時代区分はピアニスト(またはギター、ヴァイヴ)で区切っています。つまりハーモニー楽器のサイドマンによって区切ります。「ラヴァーン時代」「チック時代」などというように。たった数年の区分もあり「時代」という表現は大仰ではありますが。

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初期にはそのように区分すべきではない時期もあるかもしれませんが、とりあえず今何も見ずに考えてみると、ソロデビュー後は「レイニー時代」「(ヴァーヴ時代または西海岸時代)」「(スカンジナビア時代)」「(ボサノヴァ時代)」「バートン時代」「(オルガン時代)」「チック時代」「デイリー時代」「ブラッキーン時代」「ラヴァーン時代」「チャック・ローブ時代」「マックニーリー時代」「ケニー・バロン時代」となります。スティーブ・キューン時代はチック時代より長いかもしれませんが、そのようなインパクトはないのでなし。オルガン時代はあえてルネ・トーマス時代とかエディ・ルイス時代とは言いません。

 

こう概観するだけで、確かにこれらの時代ごとにゲッツの音楽が分かれているということに納得できると思います。それはなぜか。簡単ですね、数曲を除いて選曲から何からサイドマンに好きなようにやらせて、自分は上に乗っかるだけというスタイルを貫いてきたからですね。

 

ちなみにゲッツが若手を起用したのは何か使命感があったわけでも若者が好きだったからでもなく、単に安いギャラで使えたからとのこと。しかしチック・コリアを筆頭に、ゲッツのバンドから巣立っていったビッグネームは多く、結果だけ見るとジャズメッセンジャーズなみに若手を育成・輩出しているとも言えるのではないでしょうか。チャック・ローブなど、ゲッツバンド時代の演奏は全然ダメという人もいますが。