「Complete Roost Sessions」というのがありますが、あれはスタジオ録音のみ。それら「Complete Roost Sessions」の１と２のほか、「 Stan Getz At Storyville 」（当然１と２）、それからジョニー・スミスの「 Moonlight in Vermont」が収録されているほか、このコンプリート盤のみのテイクとしてストーリーヴィルのライブの別テイク「Budo」「Signal」、未発表トラック「Wildwood」、そしてカウント・ベイシー楽団との共演が3曲入っています。
ストーリーヴィルの別テイクは当然ながら当初発表バージョンの方がいいけど、こっちもまったく悪くない。「Budo」について言えば、なぜかオムニブックに掲載されているのは本テイクでなくこちらの別テイクなんです。
ベイシー楽団との共演と言えば1955年2月の録音が有名ですけど、ここでの3曲は1954年12月16日の録音。2曲ほど選曲がダブっていますがテイクは別です。この3曲だけ毛色が違いますが、やはりゲッツ、非常に好演。
基本的にルースト時代はハズレなしであり、この3枚組は内容的にお買い得。
