ノーマン・グランツのジャムセッションシリーズ。全9アルバムのうち#3と#4がゲッツ参加。
このジャムセッションシリーズはいつもすごいメンバーを集めていて、こちらはカウント・ベイシーのオルガン演奏も聴かれる。#3ではピアノを弾いていました。その他、ハリー・エディソン、バディ・デフランコ、ベニー・カーター、ウィリー・スミス(あのライオネル・ハンプトンの「Stardust」でテーマを吹いていた人です)、ワーデル・グレイ、バディ・リッチなど。ソロはないけどやっぱりフレディ・グリーンも。
「Oh, Lady, Be Good!」はゲッツがガンガン攻めまくる。「Norman Granz Jam Session 3」と同様、いまいちゲッツがゲッツらしくないところがあるものの、ソロも長めで、続くワーデル・グレイを圧倒しているように思える。
ところがレコードB面の「Blues For The Count」になると逆になってしまう。バップを体現したグレイの素晴らしいブルースのあとに登場するゲッツは、フレーズもひらめきがなく、何よりブルースに乗り切れていない、迷いのあるフレーズ。調子がわるかったのがよくわかる。これ以前以後のゲッツのブルースは素晴らしい録音が残っているので、単にこのときだけ調子が悪かったのだということはわかるけど。グレイが素晴らしすぎて、余計にゲッツの不調が伝わってくる。