ホントに、このアルバムが発売されたころは同じく1960年のライブがたくさん発掘されていた。「またか」と思いながらも、どれもこれも抜群の内容。もしかしてゲッツの絶頂期は1960年なんじゃないかと思うほど。
このアルバムは曲名を眺めていると「ワルシャワ5」の全貌が明らかになるのでは、と思いきや、「Out Of Nowhere」と「The Folks Who Live On The Hill」は別の日のライブで、ワルシャワからは3曲しか重複していない。聴き比べると全く違います。さすがゲッツ、アプローチが出だしから全然違う。
また、珍しく「Daahoud」をやっているのか!と思って聴くと、毎度おなじみの「Jordu」で、がっくり来る。確かに冒頭の上がっていくメロディは似ているけどさあ。レーベル側のすごい勘違いだ。
「All The Things You Are」ではピアノがやけに調子悪い。イントロも拙く、ゲッツが入ってくるくだりはアレンジではなく聴いてられなかったからではないかとも思う。ベースソロのバッキングもハラハラ。とはいえ、全体的には、最初にいったとおりすごく内容が充実している名盤。こういう録音がまだたくさん欧州のラジオ局に眠っているのではないかな。