スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

The Vancouver Concert 1965

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「コンサート」と書いてあるのに観客の声も聴こえず明らかにスタジオ録音。曲ごとにMCが入るんだけど、これもエアチェック風でなくマイクによるラインで集音しているのがわかる。

英文ライナーを読むと「ラジオ放送のために録音したもの」と書いていある。それで納得。ついでに「ゲッツは聴衆に話すようにMCを」と書いてあるんだけど、そんなことはない、ゲッツのテンションが低すぎる。

ゲイリー・バートン入りカルテットのレパートリーのほか「My Romance」など珍しい曲が並ぶ。「Froggie Went A-Courtin'」とか、ここでしか聴けない曲もあり、これは貴重。この頃のお約束でもあるゲイリー・バートンの完全ソロによる曲、ここでは「My Funny Valentine」が選ばれた。その他、ゲッツの音色もきれいに録れている。ベースとドラムがビッグネームのパリコンサートより断然内容がいい。

このCDにはボーナストラックとしてあの悪名高い「Stan Getz Miles Davis Rare Live」の音源と「Bird At The Apollo」の音源も収録されています。前者の音源はいろんなCDに収録されているけど、「Where Do You Go?」とされているのは「Wildwood」の間違い。編集なのかMCが「Where Do You Go」と言ってから始まるから誤解を招く。1961年のバードランドライブでは正しい表記になっています。

後者「Bird At The Apollo」の音源は、このときの録音でゲッツが参加しているのは実は3曲あるんですけど、1曲はゲッツのソロなし、それを避けて2曲を収録するというところはさすが。

 

The Vancouver Concert 1965

The Vancouver Concert 1965