スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Live 1956 & 1957 /Manne-Getz-Zoot

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3人のリーダーセッションなので、ゲッツがどのくらいを占めているかが重要。ネット購入だと情報不足でわからないときもあります。

全19トラックのうちゲッツ名義で10曲なので、じゅうぶんお得かと思いきや・・・うち5曲は単なるナレーション。それでも14トラック中7曲ゲッツということで割合的には満足。もっともこれらの情報は買ってみないとわからないんだけど。ナレーションのバックにはわずかながらゲッツの演奏も聴こえるし。

 

ところが今度は、うち1曲がゲッツをはずしたピアノトリオ演奏。ゲッツは結局6曲か。モーズ・アリソンのピアノは左手のプレイが嫌いなんだけどなあ。

とはいってもゲッツは余裕のあるいい演奏。この時代の「Little Girl Blue」は珍しい。すごく切ないバラードに仕上がっている。「Lover Come Back To Me」は1952年「Stan Getz Plays」でのとんでもないアップテンポとは違い適度なスピードで約5分ずっと吹きまくる。

 「Some Blues(Bronx Blues)」は、「Stan Getz At The Shrine」に収録されている「Feather Merchant」と同じ曲、ついでに言うと、「Stan Getz And The Oscar Peterson Trio」に収録されている「Bronx Blues」とは違います(というかあっちはテーマなしのブルースだし)。

ところで、これはラジオ用の録音らしい。バラードが長くなりすぎずゲッツのソロだけで終わるからいいです。

しかし、イギリス盤なんだけど、イギリスだからなのか楽器表示の略称が特殊です。テナー「ten」ピアノ「pno」はわかるけど、ベース「bs」これじゃバリトンサックス、アルト「alt」これじゃ別テイク。

それと、ゲッツとは関係ないけど、40年代にはあれほどゲッツとそっくりだったズート・シムズが、この56年の録音ではすっかりズートらしい個性を確立してるのがおもしろい。

 

Live 1956 & 1957

Live 1956 & 1957