スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

50年代

The Steamer

とにかく名盤。派手さがないものの、大傑作だと思います。 1曲目「Blues For Mary Jane」が、さっそくシブくまったく派手じゃないけど、とにかくゲッツが延々と絶好調なソロを展開する。ボーッとしてるとこのプレイの凄さに気付かずに終わりますので気を抜か…

Nothing But The Blues / Herb Ellis

タイトルのとおりブルース漬けのアルバム。ロイ・エルドリッジは古くさいスタイルでエリスのブルースに合うんだけど、ゲッツはどうなんだろう。1曲目のバックリフ、ゲッツとは思えないプレイで「あんた、誰?」と思ってしまう。オーソドックスなジャズなの…

Moonlight In Vermont /Johnny Smith

ゲッツ参加で有名だけど、ゲッツ目当てで買うととんでもなく後悔することになる。CDによって違うけど、オリジナルアルバムの曲順をまるっきり無視した、真ん中にCD追加曲を突っ込んだ構成にも我慢できない。 ゲッツは別テイク含めて9曲だけ参加してるけ…

Pick Yourself Up /Anita O'Day

アニタ・オデイ1956年の録音。アニタのハスキーな声がとっても魅力的な名盤。 ゲッツは5曲に参加している・・・はず。ソロが聴けるのは「I Never Had A Chance」だけ。それもかなり短い。ヴァーヴだから契約上の問題はなかったと思うんだけど、ギャラの折り…

Diz & Getz

このアルバムがゲッツとディジー・ガレスピーの初共演らしい。当時は「意外な組み合わせ」と評判になったそうだけど、このあと二人の共演はかなりあります。いずれにせよ、ノーマン・グランツがこのアルバムを企画してくれて本当によかった。絶頂期のガレス…

Sweetie Pie

貴重な音源が詰まったコンピアルバム。冒頭「Sweetie Pie」は前半はルーストのスタジオ録音そのままで、フレーズも使い回しなんだけど、ゲッツがやたらと長くソロをとっていて、後半は聴いたことのない(あたりまえなんだけど)フレーズが登場、けっこうおも…

More West Coast Jazz

ボブ・ブルックマイヤーとの2管の編成。1曲目の「Willow Weep for Me」からぐっと引き込まれる。あの曲が名バラードになっている。ほんの少しだけピックアップ的に先行して、テーマにすうっと入っていく。その後は静謐な空間。こんな風に演奏したゲッツは当…

Early Stan

テリー・ギブスのセッションとジミー・レイニーのセッションをゲッツでまとめたもの。レイニーの方のセッションでは、当初「スヴェン・クールソン」でクレジットされていたはず。このときレイニーはゲッツの麻薬中毒に嫌気がさして決別宣言をしていました。…

Stan Getz In Denmark

日本人は、欧州、特に北欧の地理に詳しくないので、ノルウェーのライブもスウェーデンのライブも、ポーランドもスイスもオランダも、そしてこのデンマークのライブ録音も混同してしまいがち。特にゲッツがこの時期北欧に住んでいて、各地でのライブ音源がた…

Sittin' In

ノーマン・グランツのテキトーさがよく表れたアルバム。テナー3人のバトルにするのはいいけど、そこにディジー・ガレスピーも追加してしまったから単なる寄せ集めの印象が強くなってしまった。個人的にはガレスピーは好きだからいいけど、当初はレアだった…

Cool Mix

ボブ・ブルックマイヤーとのセッションをいくつか集めたオムニバス。もともとは10インチ盤「 Interpretations By The Stan Getz Quintet 」の1と2で発表されたものなども入っている。 そのあと編集された「Stan Getz '57」も、今でこそ簡単に入手できるも…

'Round Midnight In Paris

数曲が「With European Friends」と重複している。ディスコグラフィーで調べると「Topsy」「'Round Midnight」「A Ghost Of A Chance」はこちらのみ収録らしいとわかるんだけど、「A Ghost Of A Chance」は実は「With European Friends」に「They All Fall I…

The Be Bop Era

ビバップの記録が収録されていて、ゲッツの録音ということを抜きにしても楽しめるアルバム、ジャズファンなら。面白さよりも貴重な記録という意義の方が大きいから。 1950年のメトロノームオールスターズの録音。「Double Date」「No Figs」の2曲でゲッツが…

Live From 1952 To 1955

ブート音源を集めたアルバムで、フェイドアウトのテイクもたくさん。冒頭4曲はチェット・ベイカーとの「L.A. Get-together!」にも収録されているけど、パーソネル表記がまったく違う。どっちが正しいかは不明。 ゲッツ自身はもっとも好調な時期と言えるだろ…

In Sweden 1958-60

内容としてはヴァーヴの「Imported From Europe」のスタジオセッション全貌にいくつかのライブ音源を加えたもの。ただし厳密にはその逆で、スウェーデンで現地のレコード会社が主導して製作した音源を、アメリカではヴァーヴがまとめて発売した、という流れ…

Modern Jazz Society Presents A Concert Of Contemporary Music

ジョン・ルイスの主催した、ちょっとクラシック調のセッション。ルイスはクラシックにコンプレックスを持っているのか気取り過ぎているかな。ゲッツは2曲参加してるんだけど、「Midsommer 」の方はアンサンブルのみ。 もう1曲、MJQの「Django」でおなじ…

Hamp & Getz

この頃頻繁に演奏していた「Cherokee」、普段より少しテンポを落として、とてもリラックスした演奏になっている。あくまでも「少し」だけなんだけど。50年代ということで、ライオネル・ハンプトンのおなじみのうなり声も若若しい。 「Ballad Medley」はピア…

Stan Getz And The Oscar Peterson Trio

オスカー・ピーターソンのトリオはエド・シグペン参加以降の方が好きなので、このドラムレストリオとの共演はまったく期待していなかった。ところが、大間違い。とんでもなくスイングするのだ。ゲッツも名フレーズの洪水。生涯のベストの1枚といっても過言で…

Birdland Sessions 1952

音質の悪さはゲッツのブートレグの中でもトップクラスwだけど、プレイ内容は最高。「Stan Getz Plays」「Stan Getz Quartets」「At Storyville」のライブ盤と言えばいいかな。冒頭の「Woody 'N You」インコンプリートテイクは、ゲッツの全録音の中でベスト…

At Carnegie Hall

前半は「Stan Getz Plays」のメンバーでルースト時代のレパートリーなどを演奏していて、ちょっと不思議な感じ。1曲目「There Will Never Be Another You」でのゲッツは淡々としつつもエキサイティング。それなのに続くジミー・レイニーのソロがひどすぎる…

Live At The Hi-Hat 1953 Vol.2

「Vol.1」よりはラインナップがいいかもしれない。とはいえ、予想よりまったりとした感じで全編進むので、「 Interpretations #3」のような緊張感あふれる演奏を期待すると肩透かしを食らう。 「There Will Never Be Another You」はわりと遅めのテンポ、こ…

Live At The Hi-Hat 1953 Vol.1

いきなりインコンプリートの「Ornithology」から始まる、フレッシュサウンドのこういうところが好きです。この音質の悪さも雰囲気があっていいんだよね。 「Stan Getz Plays」で聴いていた「Hymn To The Orient」「These Foolish Things」をトロンボーンとの…

England 1958 / Chicago 1957

「The Great English Concert」と「The Titans」のゲッツ参加トラックを集めたもの。これがCD発売されて喜んだコレクターは多いはず。 ジャケットのゲッツは珍しくオットーリンクのメタルを吹いている。 1958年の録音は、録音マイクが遠いような感じで、聴…

With European Friends

ブートレグの1つではあるものの、演奏内容はすばらしい。欧州時代のゲッツは手抜きがなかったと言えるかも。このころの欧州セッションでは、ゲッツはストップタイムが好きでけっこうやっている。このアルバムも1曲目2曲目と連続してストップタイムがある…

Move/Miles Davis & Stan Getz

国内盤で昔は下のジャケットで入手できたような気がするんだけど、いまはまったく別の内容になっている。上のジャケットは録音年と写真のずれが気になりますね。 1950年のバードランドライブ。ラジオ放送用らしい。当時のクールジャズの雰囲気がよく録られて…

The Golden Years, Vol. 1 1952-1958

このCD、ほとんどラジオ音源で、音質もわるい。アナウンスもたっぷり入っている。だからこそ、秋の夜長なんかに小さい音量で流しているといいムードになるかもしれない。 全部で8つのセッションから構成されていて、けっこうたくさんモーズ・アリソンがピア…

Everybody's Somebody's Fool /Jimmy Scott

1952年、ゲッツがバックオーケストラの一員として4曲に参加している。ジミー・スコットの声は魅力的で、これはすごくいいアルバムです。 ・・・ゲッツのソロは一切ないんですよ。ほんの数小節入るソロはゲッツのものではないと思う。「The sound」の後なのに…

At Nalen-Live In The Swedish Harlem

特にすぐれているとは言わないけど、楽しく聴けるアルバム。「News From Blueport」「A New Rhumba」「Catch As Catch Can」などここでしか聴けない曲がつまっている・・・と思いきや、「A New Rhumba」はベースのソロのみ、おまけにテーマからして純度10…

Ella Fitzgerald At The Opera House

エラ・フィッツジェラルドはジャズ界最大のボーカリストだと思う。ほかにも大物はいるけど、エンターテインメント性や進取性を考えるとやはりエラに軍配があがる。 このオペラハウス録音は、バックにコールマン・ホーキンスやレスター・ヤング、ロイ・エルド…

Stan Getz In Stockholm

間違いなく名盤。メンバーからして、雰囲気も「The Sound」のリユニオンみたいなもの。ただし、アルバム単位で聴くとイマイチ。全8曲のうち4曲がスロー系だからだろう。1曲1曲がどれも最高にすばらしいのに、なんとなく「イマイチ」という印象がある。と…