スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Stan Getz/Cal Tjader Sextet

とっても好きなアルバム。まったくサンバでない「Ginza Samba」の疾走感、それから美しすぎる「I've Grown Accustomed To Her Face」、ストックフレーズかと思うほどのソロメロディが聴ける「Liz Anne」など聴きどころは満載。他にも「For All We Know」などゲッツが引き立つ曲が並び、ブルースも軽快で心地よい。強いて言うならカラーが変わってしまうギターの参加は不要だったかな。
転調を交えた「I've Grown Accustomed To Her Face」、カル・ジェイダーのテーマに続くゲッツのソロの入り方が良い。ギターが入ってアンニュイな雰囲気がまた曲想に合うような合わないような、とにかくゲッツのソロが引き立つ。
このアルバムはスコット・ラファロが参加していることでも有名。ゲッツとラファロの共演はこのほかにもいくつか残っているけど、1958年録音のこのアルバムでは、ラファロはたいしたことをしていません。ちなみにこのCDがファンタジーのOJCシリーズで発売されたとき、記載された録音年が誤って1963年となっていました。それじゃラファロが死んだあとだから、録音年が間違っているのかパーソネルが間違っているのか、と悩んだものです。
ところで、このアルバムは今でこそディスコグラフィやカタログなどで「Stan Getz with Cal Tjader Sextet」というタイトルがつけられていますが、ジャケットを見ると「Cal Tjader Sextet/Stan Getz」となっており、これが正しい。当時、ゲッツはヴァーヴと契約しており、ジェイダーはファンタジーと契約していました。このアルバムはファンタジー盤なので、このアルバムは本来ジェイダーのリーダー作にゲッツが客演したというかたちでなければいけないわけです。

 

Stan Getz/Cal Tjader Sextet

Stan Getz/Cal Tjader Sextet