スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

A Song After Sundown

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内容は下の「Stan Getz & Arthur Fielder At Tanglewood」と同じです。曲順は「A Song After Sundown」の方がいいと思います。だって「Stan Getz & Arthur Fielder At Tanglewood」はテンポが快適な曲を前半に集めて、あとはスローが連続するという構成になっているので。

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ボストンポップオーケストラとの共演で、一応リズムセクションは参加しているもののゆったりとした曲が中心。ジャズっぽい曲は2曲。ゲッツの音色とオーケストラとの共演を楽しめるものの、これをジャズとして聴くことはなかなか困難かも。

というのも、これは「ゲッツがクラシックをやった」とも言われているアルバムで、1曲目「Love Is For The Very Young」と6曲目「Girl From Ipanema」以外は基本的にアドリブなし。ゲッツを思い切りフィーチャーしてはいるもののオーケストラと共同で1つの曲の決められたフレーズを演奏しているだけ。たまにリズムセクションの音も入る。ゲッツの演奏は決められたフレーズと言ってもフェイクも入れており、ゲッツのニュアンス、ゲッツのアーティキュレーション、ゲッツのヴォイスなんだけど、ジャズのアドリブをバリバリというものではないのです。

評伝にはリハ直前で楽譜が紛失したとかちょっとおもしろいエピソードが書かれているけど、そもそもこれはどういう趣旨のライブだったんだろう。ゲッツファンが行ってもイマイチ楽しめないだろうし。ボサノヴァ以降の試行錯誤の一環だったのかもしれない。それでも、ゲイリー・バートンジム・ホール、スティーブ・スワロウ、ロイ・ヘインズというリズムセクションの面々は豪華。だからこそリズムセクションがほとんど出てこないのがもどかしい。

 

Song After Sundown

Song After Sundown