スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Homage To Charlie Parker

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ゲッツのほか、ジャッキー・マクリーンフィル・ウッズミルト・ジャクソンなど錚々たるメンバーによる1989年の録音。ゲッツは4曲参加。

冒頭の「Birks Works」は「Steeplechase」の間違い。マクリーンは衰えた感じがあるけどウッズは年を重ねるごとにつややかになる。ゲッツはちょっと調子がわるいように聴こえる。エンディングテーマでブリッジをドラムに振ったあとの入りを2拍間違えてしまう。このまま発表するのがさすがジャズというところだけど。

2曲目は名曲「Warm Valley」、ここでのマックス・ローチがひどすぎる。典型的な「曲は知らないけど4ビートだろ、大丈夫、叩けるよ」というタイプのドラマー。曲想も理解していない、ソロイストの特性も理解していない、コーラスを重ねても全然聴いていないから変わらない。こういうのはセッションに来る、悪い方のアマチュアドラマーの特徴だけど、ローチともあろう人があの名曲の雰囲気をまったく考えずに叩いていて、いくらビッグネームといってもこれはひどい。ゲッツが曲の良さを引き出す演奏をしている分、どうしてそれを聴いて合わせられないのかと思う。

往年のテンポより遅い「Cherokee」や「A Night In Tunisia」を聴いていると全体的にゆるやかで、みなさんもう歳が歳だからなあ、と思っていると、ラストの「Oo Pa Pa Da 」はけっこうアップテンポ。ちなみこのアルバム、同コンセプトのDVDと必ずしも同じ音源ではありません。