ジャズ界でもっとも期待外れの1枚。まずこの2人の共演ではないのにこのジャケット。マイルス・デイヴィスの方の録音も、レスター・ヤングの衰えっぷりが悲しくなるんだけど、やはりゲッツの録音について。
このアルバムがどうして期待されるかというと、スコット・ラファロの死の3日前の演奏が収録されているから。1961年7月3日のライブ。この時期、ラファロはゲッツのバンドとビル・エヴァンスのバンドの両方でレギュラーを務めてました。
ところが録音状態が悪すぎて、バッキングをしているときの音はほとんど聴こえない。「Baubles,Bangles And Beads」なんか、ホントにベースレス状態。それでも3曲中2曲でソロが聴ける。おなじみの音色とフレーズを聴くとビル・エヴァンス・トリオでの演奏がよみがえってくる。
3曲目の「Where Do You Go」はミスクレジット。ルーストのセッションでジジ・グライスの「Wildwood」として収録されている曲だよね。ゲッツはMCではっきり曲名を言ってるけど、間違い。本当の「Where Do You Go」は他のアルバム(「Getz At The Gate」など)に収録されています。よくわからないふわっとした曲だから期待しなくていいですけど。
ゲッツについては問題なく良い。音質が悪いためにロイ・ヘインズのドラムが気にならないのが怪我の功名かな。
よく考えてみると、このアルバムに収録されている3曲はほかにもいろいろなCDに入っているので、そちらを持っていればこのアルバムは不要なんですね。
- アーティスト: マイルス・デイヴィス,M.J.Q.,スタン・ゲッツ,ピエール・ミシェロ,スコット・ラファロ,カート・エデルハーゲン・オーケストラ,レネ・ウルトレージ,スティーブ・キューン,レスター・ヤング,クリスチャン・ギャロ,ロイ・ヘインズ
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 1999/03/26
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (2件) を見る