スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Swiss Radio Days Jazz Series Vol.29

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この発掘音源が発売されたころって、同じような50年代末~60年の欧州ライブ録音の発掘音源がたくさん発表されていて、その中にはちょっと首をかしげるような内容のものもあった。さらに、もともと発売されている同様の北欧録音なんかとレパートリーも似通っているので、まったく期待してなかった。ゲッツファンのノルマ程度に考えていた。

 

ところが、このライブの数日前に録音されたデュッセルフドルフのライブと同様、いやこちらはそれ以上に予想を裏切った。ここでのゲッツは完璧すぎる。レパートリーもいつもと同じで、演奏も完璧だから特にここでいうことがない。とにかくすごい。それ以外いえない。

 

1曲目「Gone With The Wind」はゲッツによるイントロと少しラテンチックなアウトロを加えたアレンジで、これが原曲をうまく挟んでいい感じに仕上げている。ラストの「Pernod」はデュッセルドルフの方がまとまっているとは思う。テンポが走って、最後は強引にまとめている感じなんだけど、それがまたいかにもジャズのライブということで、リアルな記録としても価値がある。

このアルバムを買うことを躊躇している人がいたら、安心してください、「買い」ですよ。

SWISS RADIO DAYS JAZZ SERIES, VOL.29

SWISS RADIO DAYS JAZZ SERIES, VOL.29