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スタン・ゲッツを聴く

スタン・ゲッツ ファンが勝手なことをいっているブログです。

Live in London

 Live in London

このアルバムを聴いて、ほとんどの人が違和感を覚える。その正体を明かします。

 

1964年のライブで、ゲイリー・バートンの曲をやっているけどバートンは参加していない。バートンとの初共演はおそらく前年のオーケストラもので、その後ゲッツのバンドに参加すると思う。すでにここでバートン入り時代の代表曲「Six Nix Quix Flix」を演奏しているので、すでにバートン入りコンボでゲッツだけがこのライブに参加したと推測できる。まあ、どうでもいいことなんですけど。

 

とにかくゲッツのフレーズが際立っている。速いパッセージを混ぜながらこれでもかというくらい勢いよく飛ばす。「Autumn Leaves」のゲッツソロの2コーラス目冒頭なんかストックなのかな。これはマイナーキー用フレーズの香りがするので、16小節後、少なくとも4小節後の方がぴったりくるね。ただこのアルバム、録音バランスがおそろしく悪い。曲によっては音量を絞っているとゲッツしか聴こえない。無伴奏かと思うくらい。

 

で、そうそう、「Six Nix Quix Flix」で、ゲッツが1人で8分もソロを繰り広げる。あの短いコーラスでそれだけやるというのはそうとうなもので、それなりの技量がなければダレるんだけど、さすがはゲッツ。

この8分のソロが終わると、ピアノのソロが始まる・・・ん、何これ?コンピング?

このピアニスト、スタン・トレーシーは、ジャズミュージシャンではない。嫌味や何かの例えで言っているのではなく、事実としてジャズではない。これが違和感の正体。フレーズというものが存在しない。はっきりいって、かなり気持ち悪い。セッションで、ほぼクラシック経験しかないピアニストやブラバン出身トランぺッターなんかにこういう「指は動くけどまったくジャズじゃない」という人を見かける。上手か下手かじゃなくて、ジャズかどうかというのがすごく重要なのがわかるアルバム。このロンドンライブ、Vol.2もあるんだけど、こっちの方がさらにピアニストの非ジャズ度がよくわかる。珍しいものを聴くということでぜひ聴いてもらいたいアルバム。いえ、ゲッツの演奏は同時代の他のアルバムよりかなりいい出来ですから。

Live in London

Live in London