ヘレン・メリルとのアルバム「Just Friends」録音のときの未発表テイク３曲が収録されています。それが「My Romance」「MIsty」「ブラームスはお好き」だから、ラインナップを見るだけで期待してしまう。いえ、内容はわるくないですよ、ゲッツ参加トラックに限っていえば。参考までに付け加えると、なんとウェイン・ショーターによる歌伴やビル・エバンスによる歌伴、クリフォード・ブラウンとの録音のアウトテイク、ギル・エバンス・オーケストラとの共演、のアウトテイクなども入っています。ロン・カーターとの「枯葉」は最悪で爆笑しますけど。
しかし、ゲッツの「My Romance」なんて珍しいじゃないですか。どうしてこれらのテイクが未発表になったのか不思議。だって、アルバム「Just Friends」を聴いていると明らかにこっちの未発表テイクの方がいいと思えるものもあるので。それはゲッツファンだからそう思ってしまうだけなのかもね。
「Misty」はゲッツのソロに入るところ、どうも編集の形跡があるようなないような。ソロ自体が編集されているわけではないから良いのですけど。
「ブラームスはお好き」は、曲を知っている人ならわかるかもしれないけど、原題の直訳はまったく違います。どうしてそういう邦題になったのか、曲を聴いてみるとわかると思います。ゲッツは1980年代初頭で、個人的には一番好きな頃ですから、相変わらず感動的なフレーズで攻めまくりです。
ちなみにこれ、「Just Friends」収録の「If You Go Away」と同じ曲（というかそもそもブラームスの曲）の別テイクで、フランス語（？）で歌っているというもの。「If You Go Away」ではゲッツのソロはあまりなかったけどこっちではたくさん吹いています。
