ゲッツの最初期の録音のうち、ソロが聴けるものを集めたコンピレーション。
さすがに聴いていてもゲッツらしさはほとんど感じられない(たまに片鱗が聴かれる)。テナーの4小節交換もあるけど、むしろ相手の方が後年のゲッツに近い、というくらい後年のゲッツとは違う。それでも10代でこの演奏ができるというのは相当のものです。
ブックレットにソロイストの順番と小節数が書かれていて、かつゲッツかどうか不明なものもとりあえず収録しているのはかなり親切。
最初の数曲はライブなので、やっぱり若輩者はスタジオ録音には起用されないのかなと思っていると、スタジオ録音が出てきます。ベニー・グッドマン楽団での演奏は、モチーフの繰り返しがわざとらしい構成で、書きソロの香りがする。
ところでカイ・ウインディングのバンドでの「Always」は、この曲のアレンジの中では最悪だなあと思うんですけど、どうでしょう。「At Carnegie Hall」でもこのアレンジで演奏してます、そう、あのアレンジです。
というわけで、このCDはゲッツらしい演奏はまだまだなのでコレクター向けです。スイングの録音としては悪くないけど。
Teenage Stan / Vol.1 : 1943 /1
- アーティスト: Stan Getz
- 出版社/メーカー: Masters of Jazz
- 発売日: 1997/08/05
- メディア: CD
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