ゲッツ参加で有名だけど、ゲッツ目当てで買うととんでもなく後悔することになる。CDによって違うけど、オリジナルアルバムの曲順をまるっきり無視した、真ん中にCD追加曲を突っ込んだ構成にも我慢できない。
ゲッツは別テイク含めて9曲だけ参加してるけど、とにかくソロが短い。1曲目なんて8小節だけ。タイトル曲でも6小節のみのソロで、始まったと思ったらすぐ終わる。そもそもジョニー・スミスのリーダー作だからそれは納得できるんだけど、ジャケットや評判でイメージするほどゲッツの存在感はない。「ゲッツ参加ゆえの名盤」だなんて誰が最初に言い出したのか。だけど、このテイクは「バカ売れ」したそうで、これによりノーマン・グランツがゲッツに目を付けてヴァーヴとの契約につながったのだそう。
ゲッツ目当てでなければ、どの曲も単なるブローイングでなくアレンジやセカンドリフを加え手が込んでいるテイクばかりで楽しめる。「stars fell on Alabama」は例の32分音符でのアプローチが聴ける。
このアルバムの最大のポイントは、ズート・シムズとゲッツの区別がつかないことwマニアを自認する身として恥ずかしいのだが、正直なところ。
パーソネルのデータを知って聴いているからいいものの、わからず聴いているとホントにそっくり。もう少し時代が下るとゲッツもズートも少しずつ変わってきて違いがわかるようになるんだけど。
- アーティスト: The Johnny Smith Quintet
- 出版社/メーカー: Parlophone UK
- 発売日: 1991/11/11
- メディア: MP3 ダウンロード
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